ボンバーマン (ファミリーコンピュータ)

ボンバーマン（1985年）

『ボンバーマン』は、1985年12月20日にハドソンがファミリーコンピュータ向けに発売したアクションゲームです。8ビットパソコン用ゲーム『爆弾男』を基に、家庭用向けにアレンジされた作品で、ボンバーマンシリーズの原点として知られています。

概要

本作は、後のシリーズ作品にも受け継がれる基本的なゲームシステムを確立しました。主人公のボンバーマンは、爆弾を設置して敵や破壊可能なブロックを破壊しながら、迷路のようなステージを進んでいきます。各ステージには出口とアイテムが隠されており、アイテムを取得することでボンバーマンをパワーアップさせることができます。

翌年にはMSXにも移植され、『ボンバーマンスペシャル』として発売されました。2004年にはファミコンミニ、2005年にはハドソンベストコレクション Vol.1にも収録され、ゲームボーイアドバンスで復刻。Palmにも移植されるなど、様々なプラットフォームで展開されました。

FC版『ロードランナー』の前日譚という設定があり、ボンバーマンはロードランナーの主人公ランナーくんの過去の姿という設定です。ボンバーマンのドット絵も、ロードランナーに登場する敵ロボットのデザインを意識したものとなっています。

ストーリー

物語の舞台は地底王国。主人公のボンバーマンは、そこで爆弾を製造するロボットとして働いていました。しかし、自由のない日々に嫌気がさしたボンバーマンは、地上に脱出すれば人間になれるという噂を耳にします。人間になることを夢見て、ボンバーマンは地上への脱出を決意。しかし、彼の行く手を阻むように、多くの敵が襲いかかってきます。唯一の武器である爆弾を駆使して、ボンバーマンは無事に地上へ脱出し、人間になることができるのでしょうか。

ゲームシステム

各ステージは2画面分の広さがあり、横スクロールで進行します。プレイヤーはボンバーマンを操作し、爆弾を設置して敵を倒し、隠された出口を目指します。爆弾は一定時間後に爆発し、十字方向に爆風が広がります。リモコンアイテムを取得すると、任意に爆弾を爆破できるようになります。

ステージ上の全ての敵を倒し、出口に到達するとステージクリアとなります。ステージをクリアするごとに、ボンバーマンの残機が増加します。ただし、ステージには制限時間があり、時間切れになると強力な敵「ポンタン」が出現します。

敵や爆風に触れるとミスとなり、ステージの最初からやり直しとなります。ステージにはパワーアップアイテムが隠されており、取得することで爆弾の火力や設置数、移動速度などを向上させることができます。

パワーアップアイテム

火力: 爆弾の爆風範囲を拡大します。
爆弾: 設置できる爆弾の数を増やします。
リモコン: 任意に爆弾を爆破できます。
ブーツ: 移動速度を向上させます。
壁通過: ソフトブロックを通過できるようになります。
爆弾通過: 自分の設置した爆弾を通過できるようになります。
ファイアーマン: 爆風に耐えられるようになります。
パーフェクトマン: 一定時間無敵になります。

隠れキャラクター

特定の条件を満たすことで、高得点の隠れキャラクターが出現します。スターフォースの「ゴーデス」や「コーラ」、果ては「ファミコン」や開発者の「中本プログラマー」といったユニークなキャラクターが登場します。

BGM

本作のBGMは、ミニマルなメロディが特徴的で、ゲームの雰囲気を盛り上げます。作曲は竹間淳が担当し、後のシリーズ作品でもアレンジされて使用されています。

その他

本作には、パスワードによるコンティニュー機能や、5面ごとに挑戦できるボーナスステージなどが用意されています。また、隠し要素や裏技も存在し、やり込み要素も満載です。

『ボンバーマン』は、シンプルながら奥深いゲーム性と、中毒性のあるBGMが魅力のアクションゲームです。ファミリーコンピュータの黎明期を代表する作品として、多くの人に親しまれています。

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