スターフォース

『スターフォース』：伝説の縦スクロールシューティング

『スターフォース』は、1984年にテーカン（後のテクモ）からアーケードゲームとして登場し、縦スクロールシューティングゲームの金字塔として、その名をゲーム史に刻みました。北米では『Mega Force』としてリリースされています。

ゲーム概要

プレイヤーは自機「ファイナルスター」を操作し、宇宙空間を舞台に敵の空中物や地上物を破壊しながら進みます。前年の大ヒット作『ゼビウス』とは異なり、対空・対地攻撃の区別がなく、同じショットで攻撃できるのが特徴です。しかし、この仕様は、攻撃対象の選択において戦略的な側面も生み出しました。

開発はテーカンが担当し、音楽は後に『ボンジャック』などを手掛けた増子司が担当。軽快かつ印象的なBGMは、ゲームの興奮を一層高めました。

移植と展開

1985年には、SG-1000、ファミリーコンピュータ、MSXに移植され、1993年にはX68000にも移植。特にファミリーコンピュータ版は、高橋名人や全国キャラバンの影響もあり、多くのファンに「ハドソンのゲーム」として親しまれましたが、実際はテーカン開発のゲームです。

2000年代に入ってからも、携帯電話ゲームとしての配信や、スーパーファミコン、ゲームボーイアドバンスのコレクション作品に収録。アーケード版もPlayStation 2、Xboxといった家庭用ゲーム機や、Wiiのバーチャルコンソール、PlayStation 4|PlayStation_4、Nintendo Switchのアーケードアーカイブスで配信され、様々な世代のプレイヤーに親しまれています。

ストーリーとシステム

各銀河系を破壊していた浮遊大陸ゴーデスに、ファイナルスターが立ち向かうというストーリー。全24エリアで構成され、各エリアのターゲットを破壊することが目的です。

操作は8方向レバーとショットボタンというシンプルなもの。敵や敵弾に接触すると自機を失い、全て失うとゲームオーバーです。

パワーアップ

特定のタイミングで出現する球状輸送機カルデロンを破壊すると、友軍機パーサーが出現。合体することでショットの弾速が向上し、連射が可能になる他、移動速度もアップします。

エクステンド

一定スコアを獲得するごとに残機が増えるエクステンドの他、地上物「マジッカ」を破壊することでも残機を増やすことができます。

エリアとエリアターゲット

各エリアはギリシア文字で区切られ、一定数の敵を倒すとエリアターゲットが出現します。ターゲットを破壊すると次のエリアに進めますが、逃してしまうと再度敵を撃破する必要があります。

エリアターゲットは大型の敵で、両側には破壊不可能な砲台が設置されています。本体にショットを8発撃ち込むことで破壊できます。

隠し要素とボーナス

『スターフォース』には、数多くの隠しキャラクターやボーナス得点が存在し、プレイヤー間の競争を盛り上げました。

隠れキャラクター「ヒドン」

地中に隠された地上物「ヒドン」は、ショットを当てることで出現し、破壊すると2,000点を獲得できます。

ボーナス得点

ラリオス: 合体浮遊要塞ラリオスは、合体前にコアを破壊すると50,000点のボーナス。
ジムダ・ステギ: ジムダが連続して並ぶ「ジムダ・ステギ」では、15個連続で破壊すると80,000点のボーナス。
ボーナスターゲット: エリアクリア時に、マップ上に点在する「B」「b」のボーナスターゲットの撃ち漏らし数に応じてボーナスが減点されるシステム。
100万点ボーナス: マップ最深部に隠された「クレオパトラ」を発見・破壊すると、100万点という破格のボーナスを獲得できます。

敵キャラクター

空中物、地上物合わせて多彩な敵が登場します。敵の出現パターンを覚え、効率良く攻略することが重要です。

移植版の特徴

SG-1000版: ハード性能の制限を受けつつも、アーケード版の雰囲気を忠実に再現。
ファミリーコンピュータ版: キャラバン用に調整されたバージョンも存在。敵の数やデザインが変更されている。

開発秘話

『スターフォース』は、前作『SENJYO』の不振を受け、「単純で爽快感のあるゲームを作れ」という社長の厳命の下、約半年で開発されました。

評価

『スターフォース』は、対空・対地共通弾という画期的なシステムや、テンポの良いゲーム性、隠し要素の豊富さなどが評価され、シューティングゲームブームの一翼を担いました。

続編と関連作品

『スーパースターフォース時空暦の秘密』: シューティングと謎解きを融合させた異色作。
『ファイナル・スターフォース』: 『雷電』系のシューティングゲーム。
* 『スターソルジャー』: 第2回キャラバン公式ソフト。

『スターフォース』は、その革新的なゲームシステムと中毒性の高いゲームプレイで、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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