ボンボヤージ

ボンボヤージ（Buon Voyage）

ボンボヤージは、日本の競走馬で、2017年4月25日に誕生し、競走生活を通じて多くのファンに親しまれました。特に彼の名は、フランス語で「良い旅」を意味し、冠名とともに、健やかな競走生活を願う思いが込められています。彼は2022年に北九州記念で勝利を収め、その実力を証明しました。

戦績の概観

ボンボヤージは、2019年10月27日、東京競馬場での2歳新馬戦（芝1400m）でデビューしました。しかし、この初レースでは9着となり、期待外れの滑り出しとなりました。次のレースでは、11月16日に京都競馬場の2歳未勝利戦（芝1200m）に出走し、見事に初勝利を手にしました。その後、年末には初めての重賞である阪神ジュベナイルフィリーズに挑戦しましたが、優勝したレシステンシアから2.6秒差の10着に終わりました。

3歳シーズン以降の厳しい競走

3歳以降は条件クラスでのレースを重ね、4歳の7月にはオープンクラスに昇進しましたが、重賞での結果は振るわず、全体的に厳しい競走が続きました。特に、4歳の8月から5歳の7月までの7レースでは、すべて8着以下で、9着またはそれ以下が6回も見られる結果でした。

北九州記念での劇的な勝利

再び迎えた5歳8月、彼は北九州記念に出走しました。前年の同レースでは10着に終わり、直近3戦も不振だったため、単勝164.3倍という評価で16番人気と低く見られていました。しかし、レース当日は中団前目に位置し、51キロの軽ハンデをうまく生かしました。直線に入ると、内側を突き抜け、最内から追い込んできたタイセイビジョンを1馬身1/4差で抑え、見事に重賞初勝利を飾りました。

引退と今後の活動

北九州記念の後は新たな勝ち星を挙げることができなかったものの、ボンボヤージは競走馬としてのキャリアを全うしました。2024年3月2日のオーシャンステークスで15着となり、その後現役を引退しました。JRAは同年3月13日付で競走馬登録を抹消したことを発表しました。

彼は北海道で繁殖牝馬に転身する予定ですが、具体的な繋養先はまだ決まっていません。今後どのような活躍を見せてくれるのか楽しみにしています。

血統の背景

彼の血統背景には、全兄に2018年の小倉2歳ステークスや京王杯2歳ステークスを制覇したファンタジスト、全弟には2023年の小倉2歳ステークスを勝ったアスクワンタイムがいます。また、近親には2008年のBCジュヴェナイル勝ち馬Midshipmanや、2016年に米メトロポリタンハンデキャップでGI3勝を上げたFrostedなど、競走馬としての資質を示す血脈が揃っています。

このように、ボンボヤージの競走生活は波乱万丈でしたが、北九州記念での勝利は彼の名を永遠に刻むこととなるでしょう。

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