ボーディン・ワッカ

ボーディン・ワッカ氏（Beaudein Waaka）は、1994年1月27日にニュージーランドのファカタネで生まれたプロラグビーユニオン選手です。現在は、日本のトップリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属するマツダスカイアクティブズ広島の一員として活躍しています。

プロフィールとプレースタイル

ワッカ選手のポジションは多岐にわたり、主にスタンドオフ（SO）を務めますが、ウィング（WTB）やセンター（CTB）としても質の高いパフォーマンスを発揮できる、まさにユーティリティプレイヤーです。身長は181センチメートル、体重は93キログラムと、各ポジションで求められるフィジカルとスピードのバランスが取れた体格を持ち合わせています。SOとしてはゲームメイク能力や正確なキック、パスでチームを牽引し、WTBやCTBとしては力強いランニングや突破力で攻撃の起点となり、ディフェンスでも貢献します。複数のポジションをこなせることは、チームにとって戦術的な選択肢を広げ、試合中の状況に応じた柔軟な対応を可能にします。

また、彼の家族もラグビーと深いつながりがあります。妹のステイシー・フルーレー氏（旧名ステイシー・ワッカ）も女子ラグビー選手として活躍しており、兄妹揃ってラグビー界で名を馳せています。

キャリアの軌跡

ワッカ氏のキャリアは、ニュージーランド国内のポバティーベイやタラナキといったチームから始まりました。その後、活躍の場を海外に移し、オーストラリアのマンリーやアメリカのメジャーリーグラグビー（MLR）に所属するニューイングランド・フリージャックスで経験を積みました。これらの異なる環境でのプレーは、彼のラグビー選手としての幅を大きく広げたと言えるでしょう。

特にニューイングランド・フリージャックスには複数回所属しており、チームの中心選手として活躍しました。

日本での挑戦

2022年、ボーディン・ワッカ氏は日本のジャパンラグビーリーグワンへの挑戦を決断し、コベルコ神戸スティーラーズに加入しました。そして、2023年1月21日に行われたリーグワンの公式戦、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦で途中出場し、日本でのデビューを果たしました。この試合は、彼にとって新たな国、新たなリーグでの第一歩となりました。

コベルコ神戸でのシーズンを終えた後、2023年5月には一時的に古巣であるニューイングランド・フリージャックスへ復帰しましたが、同年中に再び日本への移籍を決断します。そして、ジャパンラグビーリーグワンに新たに参入したマツダスカイアクティブズ広島への加入が発表されました。マツダスカイアクティブズ広島では、チームの核となる選手として、その豊富な経験と多様なスキルが期待されています。

7人制代表としての経験

ワッカ氏は、15人制だけでなく、7人制ラグビーでもその才能を発揮しています。7人制ニュージーランド代表に選出された経験は、彼の持つ高いアジリティ、スピード、そして瞬時の判断力をさらに磨き上げたことでしょう。セブンズで培った展開力やオープンフィールドでの強さは、15人制の試合でも大いに活かされています。

今後の展望

様々な国やリーグでのプレーを経て、再び日本の地で新たなチームの一員となったボーディン・ワッカ氏。マツダスカイアクティブズ広島において、彼のユーティリティ性、経験、そしてリーダーシップは、チームの成績向上に不可欠な要素となるでしょう。ゲームメイカーとして、あるいは決定的なトライを奪う選手として、今後の彼の活躍から目が離せません。日本ラグビー界において、彼の存在感はますます高まることと期待されます。

彼のプレーは、多くのラグビーファンにとって魅力であり、特にその多様なポジションでの対応能力は、現代ラグビーにおける選手の理想像の一つを示しています。

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