ボールトンポール サイドストランド

ボールトンポール サイドストランド (Boulton Paul Sidestrand)

ボールトンポール サイドストランドは、イギリス空軍で運用された複葉式の双発中型爆撃機です。この機体は、1926年にボールトンポール社によって初めて空に飛び立ちました。当時の他の機体と比較して、速度や運動性に優れた性能を持っていたことが特徴です。

歴史的背景

1928年から部隊に配備が始まりましたが、これは第一次世界大戦後の軍縮期であったため、全体の生産数は20機という非常に限られたものでした。結果として、この機体は第101航空隊のみに配備されることとなり、その運用は特定の部隊に限定されました。このような背景から、ボールトンポール サイドストランドは非常に希少な存在となり、航空機ファンや歴史愛好者の間での注目を集めています。

1936年には、同じボールトンポール社製の後継機であるオーヴァーストランド爆撃機に取って代わられ、退役しました。この際、4機がオーヴァーストランドに改装されるなど、メーカーの技術革新が詳細に反映されています。

各モデルのタイプ

ボールトンポール サイドストランドには、いくつかの異なる型があります。

• - Mk I: 試作型で、2機が生産されました。エンジンにはネイピア・ライオンを搭載しています。
• - Mk II: 前期型として6機が生産され、ブリストル・ジュピターVIエンジンが使用されました。また、Mk Iの一部もこの仕様に改装されています。
• - Mk III: 後期型で、12機が製造され、こちらにはブリストル・ジュピターVIIFエンジンが搭載されています。

機体スペック

ボールトンポール サイドストランドの寸法は以下の通りです：

• - 全長: 14.02 m
• - 全幅: 21.92 m
• - 全高: 4.52 m
• - 全備重量: 4,627 kg

エンジンはブリストル・ジュピター6と呼ばれる空冷星型エンジンで、9気筒460hpの出力が2基搭載されています。この機体は最大速度が225 km/hを誇り、実用上限高度は7,300 m、航続距離は805 kmに達します。

武装と乗員

ボールトンポール サイドストランドは、爆弾を最大476kgまで搭載可能で、7.7mm機関銃を3丁装備しています。乗員は3名から4名が必要とされ、当時の航空機としては一般的な配置となっています。

関連項目

この機体は、爆撃機一覧やイギリス空軍機の一覧においても重要な位置を占めています。ボールトンポール サイドストランドは、その独特なデザインと限定的な運用歴から、航空史において特に価値のある機体のひとつと言えるでしょう。

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