ポアゾンブラック

ポアゾンブラック：地方競馬の英雄から種牡馬への転身

ポアゾンブラックは、地方競馬で輝かしい成績を残し、後に種牡馬としても成功を収めた名馬です。その名は、馬主である村上憲政氏と親交の深い宝塚歌劇団の演出家、岡田敬二氏が演出した舞台「ル・ポアゾン」と、馬体の色に由来する「ブラック」を組み合わせたものです。

華々しい地方競馬時代

2011年、園田競馬場でデビューしたポアゾンブラックは、デビュー戦を勝利で飾ると、その後も連勝を重ね、3戦目の園田ジュニアカップでは重賞初制覇を達成しました。続く3歳時には、兵庫県競馬のクラシック三冠路線に挑戦。第一冠である菊水賞を制し、5連勝を達成するも、続く兵庫ダービーでは惜しくも2着に終わりました。

その後、JRAでの活躍を目指し、本田優厩舎に移籍。移籍当初は苦戦を強いられましたが、2013年にはJRA初勝利を挙げ、オープン特別競走も制覇するなど、持ち前の能力の高さを示しました。その後も、地方とJRAを転戦し、数々のレースで好成績を収めました。

北海道での活躍とNARグランプリ受賞

2015年、ポアゾンブラックは北海道の田中淳司厩舎に移籍。北海道スプリントカップで2着に入った後、グランシャリオ門別スプリントで重賞3勝目を挙げました。この年の活躍が評価され、NARグランプリ最優秀短距離馬に選出されました。

華麗なる引退

2017年、道営スプリントを勝利で飾り、引退。地方競馬界に大きな足跡を残しました。その競走生活は、地方競馬の強豪馬として活躍しただけでなく、JRAへの挑戦、北海道での活躍など、多様な舞台でその能力を遺憾なく発揮した、ドラマチックなものでした。

種牡馬としての成功

引退後はアロースタッドで種牡馬となり、初年度産駒から数々の活躍馬を輩出しました。2021年には産駒がJRAで初勝利を挙げ、その才能は父馬としてもしっかりと受け継がれています。代表産駒には、スターオブケリー（2022年ハヤテスプリント優勝）などがいます。

エピソード

ポアゾンブラックは、あのゴールドシップと同期の幼馴染として、出口牧場で共に過ごした時期がありました。また、JRA初勝利を挙げた橿原ステークスの口取り式には、兵庫ダービーで対戦したメイレディの調教師の息子も参加しており、これもまたポアゾンブラックの競走生活を彩るエピソードの一つです。

血統

ポアゾンブラックの血統背景には、名馬ブリッジテイオーやシバリッキーといった活躍馬も含まれています。その血統から生まれたポアゾンブラックは、まさに競走馬としての才能に恵まれた馬と言えるでしょう。

まとめ

ポアゾンブラックは、地方競馬のスターとして活躍し、JRAでもその実力を示しました。そして、引退後は種牡馬として成功を収め、その血統は現在も競馬界に貢献しています。数々のエピソード、そしてその輝かしい戦績は、競馬ファンにとって長く記憶に残るものとなるでしょう。その競走生活と、種牡馬としての成功は、まさに競馬界における一つの伝説と言えるのではないでしょうか。彼の物語は、これからも多くの競馬ファンを魅了し続けるでしょう。

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