ポスト (アルバム)

ビョーク - ポスト(Post)

『ポスト』（Post）は、アイスランド出身のミュージシャン、ビョークが1995年に発表した3作目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは、彼女の音楽キャリアの中でも特に重要な作品の一つとして知られており、実験的なサウンドと革新的な音楽性で、90年代の音楽シーンに大きな影響を与えました。

アルバム概要

『ポスト』は、ビョークがそれまでの音楽スタイルからさらに多様な要素を取り入れ、独自のサウンドを追求した意欲作です。エレクトロニカ、テクノ、ジャズ、クラシックなど、様々なジャンルの要素が融合されており、彼女の音楽的な幅広さを示す作品となっています。アルバムからは、「アーミー・オブ・ミー」、「ハイパーバラッド」、「イッツ・オー・ソー・クワイエット」など、6曲がシングル・ヒットし、そのうち3曲が全英シングルチャートでトップ10入りを果たしました。

1996年には、リミックス・アルバム『テレグラム』が発表され、『ポスト』収録曲のうち9曲のリミックス・ヴァージョンが収録されました。これにより、『ポスト』の楽曲は新たな解釈が加えられ、さらに多くの音楽ファンに届けられました。

評価

『ポスト』は、批評家や音楽ファンから高い評価を受けています。『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』（2020年版）では、289位にランクインしました。また、2011年2月14日に発表された、Slant Magazineのスタッフが選ぶ「'90年代のベスト・アルバム」では2位となり、その影響力の大きさを改めて示しました。

収録曲

1. アーミー・オブ・ミー - "Army of Me" (Björk, Graham Massey)
2. ハイパーバラッド - "Hyperballad"
3. モダン・シングス - "The Modern Things" (Björk, G. Massey)
4. イッツ・オー・ソー・クワイエット - "It's Oh So Quiet" (Bert Reisfeld, Hans Lang)
5. エンジョイ - "Enjoy" (Björk, Tricky)
6. ユーヴ・ビーン・フラーティング・アゲイン - "You've Been Flirting Again"
7. イゾベル - "Isobel" (Björk, Marius de Vries, Nellee Hooper)
8. ポッシブリー・メイビー - "Possibly Maybe"
9. アイ・ミス・ユー - "I Miss You" (Björk, Howie Bernstein)
10. カヴァー・ミー - "Cover Me"
11. ヘッドフォンズ - "Headphones" (Björk, Tricky)
12. アイ・ゴー・ハンブル - "I Go Humble" (Björk, Mark Bell) 日本盤ボーナス・トラック

参加ミュージシャン

ビョーク - ボーカル、オルガン、キーボード、ストリングス・アレンジ、ブラス・アレンジ
グラハム・マッセイ - キーボード、プログラミング
マリウス・デ・ヴライス - キーボード、プログラミング
トリッキー - プログラミング
レニー・フランチ - プログラミング
エイナール・オゥルン - トランペット
モーリス・マーフィー - トランペット
ステュアート・ブルックス - トランペット
ゲイリー・バーナクル - ソプラノ・サックス
タルヴィン・シン - パーカッション
ガイ・シグスワース - ハープシコード
ジム・コウザ - ハンマー・ダルシマー
マーカス・ドラヴス - エレクトロニック・ノイズ
エミール・デオダート - ストリングス・アレンジ、指揮
イゾベル・グリフィス - オーケストラ・コントラクター
ギャヴィン・ライト - オーケストラ・リーダー、ヴァイオリン
ロバート・スミッセン - ヴィオラ
トニー・プリース - チェロ
ジョン・アルトマン - オーケストラ・アレンジ、指揮

まとめ

『ポスト』は、ビョークの音楽的な才能が存分に発揮された作品であり、彼女のキャリアを代表するアルバムの一つです。実験的なサウンドと多様な音楽要素が融合した本作は、聴くたびに新たな発見があり、音楽ファンを魅了し続けています。

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