ポドゥナヴリェ郡

ポドゥナヴリェ郡（セルビア語: Подунавски округ / Podunavski okrug）は、セルビアに位置する郡であり、郡庁所在地はスメデレヴォです。郡の名前は、セルビア語で「ドナウ川沿い」を意味し、その名の通りドナウ川の流域に位置しています。

基礎自治体

ポドゥナヴリェ郡は、以下の3つの基礎自治体で構成されています。

スメデレヴォ（Smederevo）：市（град / grad）
スメデレヴスカ・パランカ（Smederevska Palanka）：オプシュティナ（општина / opština）
ヴェリカ・プラナ（Velika Plana）：オプシュティナ（општина / opština）

セルビアでは、スメデレヴォのような市はより強い自治権を有し、オプシュティナは日本の町や村に相当します。

民族構成

2002年の国勢調査によると、ポドゥナヴリェ郡の民族構成は以下の通りです。

セルビア人：202,782人（96.5%）
ロマ：2,541人（1.2%）
マケドニア人：555人（0.3%）
ユーゴスラビア人：471人（0.2%）
クロアチア人：326人（0.2%）
ハンガリー人：186人（0.1%）
ルーマニア人：136人（0.1%）
* その他：3,293人（1.4%）

歴史と文化

スメデレヴォは、14世紀にはオスマン帝国によって領土を侵食されたセルビア王国の首都でした。ジュラジ・ブランコヴィチ公の宮殿がスメデレヴォに建設され、現在もその跡を見ることができます。宮殿、教会、王族の住居などの遺跡が残っており、当時の繁栄を偲ばせます。また、旧市街の墓地には14世紀から続く教会があり、ジュラジ・ブランコヴィチ公一族の棺が安置されています。

ヴェリカ・プラナ近郊にあるポカイニツァ修道院は、第一次セルビア蜂起の指導者であるカラジョルジェが暗殺された場所として知られています。この修道院は、セルビアの歴史における重要な出来事の舞台となりました。

ポドゥナヴリェ郡は、豊かな自然と歴史、文化が融合した地域であり、セルビアの歴史を辿る上で欠かせない場所と言えるでしょう。ドナウ川沿いの美しい景観とともに、古代からの歴史を感じることができます。

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