ポフヤンマー県

ポフヤンマー県は、フィンランドの西海岸中央部に位置する行政区です。北は中部ポフヤンマー県、東は南ポフヤンマー県、南はサタクンタ県と隣接しています。これらのポフヤンマーと名の付く地域は、かつてはポフヤンマーという一つの州でした。県庁所在地はヴァーサです。

面積は約7900平方キロメートル、人口は約18万人です。この地域の特徴は、オーランド自治県と同様に、スウェーデン語を話す住民が多いことです。人口の約52%がスウェーデン語を母語としており、フィンランド国内でフィンランド語話者よりもスウェーデン語話者が多い地域は、ポフヤンマー県とオーランド自治県の2県のみです。しかし、この地域では、スウェーデン語とフィンランド語のバイリンガル地域だけでなく、どちらか一方の言語のみが使われる地域も多く、言語構成は複雑です。

ポフヤンマー県の地形は、後氷期の地殻隆起によって形成されたため、起伏が少ないのが特徴です。かつて海底だった場所が隆起したため、平坦な地形が広がっています。県内には、南ポフヤンマー県のような広大な農地と、クヴァルケン群島と呼ばれる列島の両方が存在します。また、氷河によって運ばれた迷子石も多く見られます。他のポフヤンマー地域と同様に、河川が景観の重要な要素となっています。ボスニア湾に注ぐ主要な河川としては、キュロンヨキ川、ラプアンヨキ川、エタヴァンヨキ川が挙げられます。

県のシンボルとしては、県の木はアルダー、県の動物はヘラジカ、県の石はヴァーサ花崗岩、県の歌は「ヴァーサの行進」（フィンランド語: Vaasan marssi、スウェーデン語: Vasamarschen）が定められています。

フィンランドスウェーデン語コミュニティでは、ポフヤンマー県を「パンパス」（Pampas）、ポフヤンマー県出身の人々を「パンペー」（Pampees）と呼ぶことがあります。

県章には、県庁所在地の名前の由来ともなった、スウェーデンの王家であるヴァーサ王朝の紋章が下部に使用されており、走るイタチはポフヤンマーの象徴です。

ポフヤンマー県は4つの郡に分かれており、16の自治体が存在します。これらの自治体では、スウェーデン語話者とフィンランド語話者の比率が大きく異なる場合があります。

過去には、いくつかの自治体が合併して現在の形になっています。例えば、現在のヴォーラは、マックスモ（フィンランド語: Maksamaa）とオラヴァイス（フィンランド語: Oravainen）が合併して誕生しました。また、ニューカーレビュ（フィンランド語: Uusikaarlepyy）は、イェッポ（フィンランド語: Jepua）を吸収合併しました。コルショルム（フィンランド語: Mustasaari）は、コルショルム、ソルフ、レプロト、ビョルケビ、クヴェフラックスの5つの自治体が合併して成立しました。ペーデルソーレの旧フィンランド語名はピエタルサーレン・マアライスクンタでした。

参考情報として、ポフヤンマー県の公式サイトへのリンクを以下に示します。

Regional Council of Ostrobothnia

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