ポム・デ・アスカー

ポム・デ・アスカー（GPA）

ポム・デ・アスカー、通称GPA（Grupo Pão de Açúcar）は、南米最大の国ブラジルを拠点とする主要な小売企業です。その本社は、ブラジル最大の都市であり経済の中心地でもあるサンパウロに置かれています。

同社の名称「ポム・デ・アスカー」は、リオデジャネイロの象徴的な景勝地であるポン・ヂ・アスーカル山（Pão de Açúcar）に由来しており、ブラジルの国民に広く親しまれています。GPAは、その事業規模と影響力から、ニューヨーク証券取引所（NYSE）およびサンパウロ証券取引所（B3）に上場しており、国際的にも認知されています。

事業展開

GPAは、ブラジル国内の多様な消費者のニーズに応えるため、現在7つの主要なブランドを展開し、幅広い小売業態をカバーしています。これらのブランドを通じて、ブラジル全土で合計1,015に上る店舗を運営しており、国内小売市場において重要な地位を占めています。

主要な事業セグメントは以下の通りです。

スーパーマーケット事業：
ブラジル国内で最も広く展開されている業態の一つです。「Pão de Açúcar」ブランドは196店舗、「CompreBem」ブランドは165店舗、「Sendas」ブランドは63店舗を展開しており、これらを合わせて多くの地域で食料品や日用品を提供しています。

ハイパーマーケット事業：
より広範な品揃えを特徴とする大型店舗業態です。「Extra Hipermercados」ブランドのもと、72店舗を運営しており、食料品に加え、衣料品、家電、日用品など多岐にわたる商品を一箇所で提供しています。

* 家電・ホームセンター事業：
家電製品や住宅関連商品を専門とする業態も展開しています。「Extra Eletro」ブランドで55店舗を運営しているほか、家電販売大手である「Ponto Frio」や家具・家電販売チェーンである「Casas Bahia」といった有力ブランドもグループ内に擁しており、家庭用品市場におけるプレゼンスを確立しています。

物流ネットワーク

広大な国土を持つブラジルにおいて効率的な商品供給を行うため、GPAは国内の主要都市に物流拠点を戦略的に配置しています。サンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリア、フォルタレザ、クリチバ、レシフェといった大都市に物流網を構築することで、全国の店舗への迅速かつ安定した配送を実現し、顧客への供給体制を支えています。

このように、GPAは多角的なブランド展開と強固な物流ネットワークを基盤とし、ブラジル国内における小売業のリーダーとして、消費者の生活を支える役割を果たしています。

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