ポリス (バンド)

ポリス（The Police）

ポリスは、1970年代後半から1980年代半ばにかけて活躍したイギリスのロックバンドで、その音楽はロックにレゲエの要素を融合させた独特のスタイルが特徴です。このスタイルは「ホワイト・レゲエ」と称され、彼らの2枚目のアルバム「Reggatta de Blanc」のタイトルからもその名残があります。バンドは元々パンク・ブームに乗ってデビューしましたが、メンバーの多様な音楽的バックグラウンドを反映した楽曲を次々に発表し、幅広いファン層を獲得しました。ロック界でも評価され、「ローリング・ストーンが選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」には第70位にランクインしています。また、彼らの全世界でのトータルセールスは7,500万枚を超えるものとなっています。

来歴

ポリスの結成は1976年、イギリスのニューカッスルにさかのぼります。スチュワート・コープランドは、ジャズ・フュージョンバンドのステージを見て感銘を受け、ベーシストでボーカリストのスティングを誘い、彼らはヘンリー（アンリ）・パドゥバーニと共にポリスを結成しました。後に元アニマルズのギタリスト、アンディ・サマーズも加わることになりますが、パドゥバーニは脱退し、トリオとして活動を続けます。

1978年にはデビューアルバム『アウトランドス・ダムール』をリリースし、シングル「ロクサーヌ」がヒット。続く1979年には、アルバム『白いレガッタ』から「孤独のメッセージ」が大ヒットしました。この曲が起点となり、その後も「高校教師」や「マジック」などのヒット曲を次々に発表します。1983年には5作目のアルバム『シンクロニシティー』がBillboard 200において17週連続で1位を獲得し、代表曲「見つめていたい」は8週連続でBillboard Hot 100の1位に輝きました。

バンドは1984年に活動を停止しましたが、1986年に再集結し新作アルバムの製作を試みるも、思うようには進まず、シングル「高校教師'86」のみを発表して再び活動を休止してしまいます。その後は個々にソロ活動を開始し、2003年にはロックの殿堂入りを果たしました。この際、久しぶりにメンバーが再集結し、ライブパフォーマンスを行いました。

再結成と最新の活動

ポリスは2007年に30周年を記念して再結成し、多国籍のワールドツアーを行うことになりました。このツアーはサポートメンバーなしの完全3ピースでの公演となり、多くのファンを魅了しました。さらに、同年にはドキュメンタリー映画『ポリス インサイド・アウト』が公開され、スチュワート自身が監督を務めました。この映画は彼らの活動実態を映し出した貴重な作品です。

2013年にはアンディ・サマーズの自伝を基にした映画『ポリス／サヴァイヴィング・ザ・ポリス』が制作されるなど、彼らの影響力は後世にまで及びました。2023年9月には『シンクロニシティー』の発売40周年を祝して公式TikTokアカウントを開設し、今なお新しいファン層を獲得しています。

メンバー

• - スティング（Sting）: ベース、リード・ボーカル
• - スチュワート・コープランド（Stewart Copeland）: ドラムス
• - アンディ・サマーズ（Andy Summers）: ギター
• - ヘンリー・パドゥバーニ（Henry Padovani）: ギター（初期メンバー）

ディスコグラフィ

ポリスの主な作品には、以下のスタジオアルバムが含まれます。

• - 『アウトランドス・ダムール』 (1978年)
• - 『白いレガッタ』 (1979年)
• - 『ゼニヤッタ・モンダッタ』 (1980年)
• - 『ゴースト・イン・ザ・マシーン』 (1981年)
• - 『シンクロニシティー』 (1983年)

アーティストとしての彼らの足跡は今もなお多くの人に影響を与え続けています。

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