ポリリズム (Perfumeの曲)

『ポリリズム』 - Perfumeの5thシングル



Perfumeの5枚目のシングル『ポリリズム』は、テクノポップの新たな挑戦を象徴する楽曲です。このシングル徳間ジャパンコミュニケーションズからリリースされ、初回限定盤と通常盤の2種類が用意されています。初回限定盤の品番はTKCA-73250、通常盤はTKCA-73255です。

革新的な挑戦



『ポリリズム』はPerfumeの過去の楽曲と比較しても、あらゆる面で一線を画した革新性が詰め込まれています。特に、男女の恋愛を地球環境の保護や資源のリサイクルというメッセージに結びつけた点が特筆すべきです。この楽曲は、2007年度のNHKと公共広告機構(現ACジャパン)の共同キャンペーン「リサイクルマークがECOマーク。」のCMソングとしても採用され、多くの人に知られることとなりました。

楽曲名の「ポリリズム」は、複合拍子の技法を意味し、またリサイクルキャンペーンの象徴であるポリエチレンテレフタラートの「ポリ」を連想させる巧妙な命名です。実際、楽曲の間奏部分ではこのポリリズムの技法が取り入れられており、中田ヤスタカが以前からこのテーマで曲を作りたかったという意図が感じられます。

CMソングとしての成功



『ポリリズム』は、そのCMの活用により、Perfumeの代表曲となる道筋を築きました。CMで使用された音源とCD収録の音源では歌詞が一部異なることもあり、これは曲の多様性を物語っています。また、2007年にはサマーソニックでCD収録版とは異なるバージョンも披露され、ファンの間で話題を呼びました。

カップリング曲と初のインスト収録



カップリング曲である『SEVENTH HEAVEN』は、ユダヤ教における天国の最高位を示しており、サビから始まる箇所に同年の流行語「どんだけ」が含まれています。また、Perfumeのメジャーシングルでは初めて、両曲のインストゥルメンタルが収録された点も特筆すべきです。特に『ポリリズム』の「ポリループ」と呼ばれる部分はショートエディットバージョンとしても収められています。

環境保護をテーマにしたPV



このシングルのプロモーションビデオは『ポリリズム』のものだけが制作され、CGを用いて地球や植物などの映像を用いた環境保護のメッセージが強調されています。このPVの制作にはソエジマヤスフミが関与しており、視覚的にも印象的な作品に仕上がっています。『SEVENTH HEAVEN』のPVは、当初制作されなかったものの、2008年に一般公募により制作されました。

チャートの成功



オリコンデイリーシングルチャートでは2007年9月11日付で4位、週間チャートでも7位を記録し、Perfumeにとっての初めてのトップ10入りを達成しました。これにより、前作『ファン・サーヴィス[sweet]』の31位から大きくセールスを伸ばしました。加えて、ポリリズムと『SEVENTH HEAVEN』のボーカルをマッシュアップした楽曲「ポリヘブン」が生成できるというファンの楽しみもありました。

紅白歌合戦での初出場



さらに、2008年のNHK紅白歌合戦にも『ポリリズム』で初めて出場し、トップバッターを務めたことで多くの人々にアピールすることができました。この楽曲はその後、2011年にピクサーの映画『カーズ2』の挿入歌にも起用され、広く知られることになりました。リリースから3年以上経過してからも人気は衰えず、ゴールドディスクに認定されています。

ポリループについて



「ポリリズム」の歌唱部分では複合拍子の使用はないものの、間奏において「ポ・リ・リ・ズ・ム」といった日本語の音韻を5拍に乗せることで最も基本的なポリリズムを作り出しています。ベースは3拍、高域のシンセは6拍と、複数のリズムが重ね合わさり、多層的な音楽構造が形成されています。この「ポリループ」は、曲のために創り上げられたオリジナルな要素としても注目されており、レコード会社や事務所の反対を乗り越えて実現しました。

収録内容



CDには『ポリリズム』に加え、カップリング曲やインストゥルメンタルが収録されています。初回限定盤には「ポリリズム」のPVを収録したDVDも付属し、ファンにとって貴重な内容となっています。加えて、さまざまなゲームタイトルにもこの楽曲が収録され、多岐にわたるファン層に楽しまれています。

結論



『ポリリズム』は、Perfumeにとって革新性とエンターテイメント性が融合した重要な楽曲であります。これにより、彼女たちはアーティストとしての幅を広げ、音楽シーンでの地位をさらに確固たるものにしました。

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