ポートランド (重巡洋艦)

USS Portland (CA-33)

USSポートランドは、アメリカ海軍の重巡洋艦であり、ポートランド級のネームシップです。この艦艇は、メイン州のポートランドにちなんで名付けられました。1929年に建造が決定され、1932年に進水しました。就役後は、数々の歴史的な任務に従事しました。

建造と初期の艦歴

ポートランドの建造は1929年2月に始まり、1931年に起工しました。1932年5月には進水し、1933年には艦長H. F. リアリー大佐の指揮の下で正式に就役しました。最初の任務として、ボストンを出航しニューヨーク州に向かいました。その後、飛行船アクロンの事故現場に最初に到着し、救助活動を行うなど、艦の活動を開始しました。このように、艦は早くから重要な任務に就くことになります。

第二次世界大戦での任務

1941年末、日本の真珠湾攻撃の際、ポートランドは第12任務部隊としてミッドウェー島に向かう途中で、先にハワイに戻りました。1942年4月、真珠湾での作戦や、空母「レキシントン」や「ヨークタウン」の護衛を担当しました。また、珊瑚海海戦にも参加し、日本軍の航空部隊との戦闘に臨みます。戦闘中には、空母「レキシントン」の生存者を救助するなどの役割も果たしました。

ミッドウェー海戦とその後

1942年のミッドウェー海戦では第17任務部隊に所属し、艦隊の護衛任務を行いました。戦闘は熾烈で、空母「ヨークタウン」が損傷を受ける中、ポートランドはその護衛に尽力します。海戦を経て、同艦は新鋭艦と共に第16任務部隊に組込まれ、南太平洋での様々な作戦に参加しました。

タラワ攻撃とその影響

1943年10月にはタラワ近くの日本艦艇に対する攻撃を行い、艦砲射撃や空襲によって敵艦に損害を与えました。この攻撃の結果、タラワ守備隊は混乱し、民間人が処刑されるなどの悲劇も引き起こされました。戦闘の過程で、アメリカ艦隊はまたも交戦し、多くの戦功を収めていきました。

戦後の役割

1945年、ポートランドは沖縄戦やレイテ沖海戦に参加し、最後には日本の降伏文書への調印を支援する役割を果たしました。その後、1946年に退役し、数年間の予備役艦隊の所属を経て、最終的には解体されることになります。ポートランドはその戦歴の中で、16個の従軍星章を受章し、その名は今なお海軍史に刻まれています。

ポートランドの艦歴は、戦争の激動を経ながら数々の栄誉と悲劇を体現したものであり、アメリカ海軍の重要な一翼を担った艦艇として記憶され続けるでしょう。

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