ポール・オセゲラ

ポール・イグナシオ・オセゲラ

ポール・イグナシオ・オセゲラ（Paul Ignacio Oseguera）は、1984年1月6日生まれ、アメリカ合衆国・カリフォルニア州サンディエゴ市ラホヤ出身の元プロ野球選手です。主に投手として活躍し、アメリカの独立リーグやメキシカンリーグ、さらには日本のプロ野球でもその才能を発揮しました。

経歴

ジャイアンツ時代

オセゲラはラコスタキャニオン高校からカリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）に進学後、2006年のMLBドラフトでサンフランシスコ・ジャイアンツから16巡目で指名されて入団しました。彼のキャリアはノースウェストリーグのジャイアンツ傘下チームであるセイレムカイザー・ボルケーノズからスタートしました。ここで彼は、カリフォルニアリーグのサンノゼ・ジャイアンツやイースタンリーグのコネチカット・ディフェンダーズなど、様々なマイナーリーグチームでプレーを重ねました。

独立リーグ・メキシカンリーグ時代

2010年には独立リーグのアトランティックリーグ・ブリッジポート・ブルーフィッシュに所属し、さらにカリフォルニアリーグのストックトン・ポーツを経て、ブリッジポートで3シーズンを過ごしました。特に2013年にはメキシカンリーグのレイノサ・ブロンコスで目覚ましい成績を残し、19試合で8勝7敗、防御率3.00をマーク。オセゲラはメジャーリーグ昇格こそ果たせなかったものの、8シーズンで7チームに在籍し166試合に登板し、60勝44敗と好成績を収めました。

ソフトバンク時代

2013年、福岡ソフトバンクホークスは投手不足のためオセゲラを獲得しました。彼は来日早々に二軍戦で素晴らしいパフォーマンスを見せ、9月には一軍に昇格し初登板を果たします。その試合では5回を投げて無失点に抑え、来日初勝利を意味する大快挙を成し遂げました。しかし、2014年は外国人選手枠の関係から出場機会が限られ、シーズン終了後には退団となりました。

ソフトバンク退団後

退団後の2015年、再びメキシカンリーグのレイノサ・ブロンコスに復帰してプレーし、オフにはプエブラ・パロッツにトレード移籍。2016年にはプエブラで6試合に登板するも、目立った結果は得られず、2017年は登板なし、2018年にはラグナ・ユニオン・コットンファーマーズと契約したものの、登板機会がなく解雇されました。

現役引退後

選手としてのキャリアを終えたオセゲラは、2021年にサンフランシスコ・ジャイアンツ傘下A-級サンノゼ・ジャイアンツの投手コーチに就任し、翌年からはAA級リッチモンド・フライングスクウォーレルズの投手コーチとして指導に当たっています。

プレースタイル・人物

オセゲラの投球スタイルは、スピードが140km/h台のストレートに加え、ツーシームや緩いカーブ、スライダー、チェンジアップを駆使し、コントロールと緩急で打者を翻弄するタイプです。来日時には、モヒカン刈りで登場し報道陣を驚かせました。UCLAでは歴史学を専攻し、妻も同大学の陸上競技者という素晴らしい背景を持ちます。”野球選手になっていなかったら教師になりたかった”と語る彼には、娘もいます。

特に印象的なのは、来日初勝利の際のヒーローインタビューで「ボクノ、ナマエハ“ゲラゲラ”デス。ヨロシク、オネガイシマス!」と話し、大きな笑いを生んだことです。これにより、彼は「ゲラゲラ」という愛称で親しまれるようになりました。また、このインタビューではアナウンサーに名前を誤って呼ばれる場面もあり、その親しみやすい人柄が表れていました。

詳細情報

投手成績

オセゲラの初登板は2013年9月1日、対東北楽天ゴールデンイーグルス戦で、無失点の内容で初勝利を挙げています。

背番号

主に使用していた背番号は14（2013年）、59（2014年）、27（2015年）です。

ポール・オセゲラの華やかなキャリアは、野球を通じての貴重な経験や人柄を反映しています。

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