ポール・クアントリル

ポール・ジョン・クアントリル（Paul John Quantrill , 1968年11月3日 - ）は、カナダのオンタリオ州ロンドン出身の元プロ野球選手。投手として活躍し、現在は指導者として野球界に貢献しています。息子のカル・クアントリルもプロ野球選手として活躍しています。

初期の経歴とレッドソックス時代

1989年のMLBドラフト6巡目でボストン・レッドソックスに入団し、1992年7月20日にメジャーデビューを果たしました。当初は先発と中継ぎの両方で起用されていました。

フィリーズ時代

1994年のシーズン途中に、トレードでフィラデルフィア・フィリーズへ移籍。1995年には先発ローテーションに入り、チーム最多の11勝を挙げましたが、球威とスタミナ不足から苦戦する場面も見られました。

ブルージェイズ時代

1995年オフにトロント・ブルージェイズへ移籍。1996年も先発として起用されましたが、安定感を欠き、シーズン後半には中継ぎに配置転換されました。1997年からはブルペンを任され、好成績を収めました。1999年には故障で一時離脱したものの、リーグ有数のセットアッパーとして成長。2001年にはオールスターに選出され、最終的に11勝を記録しました。

ドジャース時代

2002年にはロサンゼルス・ドジャースへ移籍し、セットアッパーとして活躍。同年はMLB最多の86試合に登板し、防御率も改善されました。2003年には89試合に登板し、2年連続でMLB最多登板を記録。防御率は1.75とさらに向上し、ナ・リーグのリリーフ投手の中でもトップクラスの成績を残しました。

ヤンキース時代

2004年にはFAでニューヨーク・ヤンキースへ移籍。4年連続で80試合以上に登板しましたが、レギュラーシーズンでは不調に苦しみました。自身最初で最後となったプレーオフ、リーグチャンピオンシップシリーズ第4戦では、デビッド・オルティーズにサヨナラ本塁打を打たれました。

パドレス、マーリンズ時代と引退

2005年シーズン途中に[サンディエゴ・パドレス]]へ移籍しましたが、不振のため解雇。その後、フロリダ・マーリンズと契約しましたが、同年限りで退団しました。2006年にはワールド・ベースボール・クラシック]の[[カナダ代表に選出され、この大会をもって現役を引退しました。

引退後

引退後は、2009年、2013年のWBCカナダ代表、2015年のパンアメリカン競技大会カナダ代表、同年WBSCプレミア12カナダ代表、2017年のWBCカナダ代表でコーチを務めるなど、指導者として活躍しています。2010年にはカナダ野球殿堂入りを果たしました。

プレースタイル

140キロ台の高速シンカーを主体に、スライダーやスプリッターを織り交ぜる投球スタイル。制球力が持ち味で、2003年には与四球率1.7を記録しています。また、登板数が多いことでも知られ、4年連続で80試合以上に登板した経験があります。

詳細情報

年度別投手成績、年度別守備成績は省略
オールスターゲーム選出：1回（2001年）
背番号：49 (1992年 - 1994年)、48 (1994年 - 2001年, 2004年 - 2005年)、46 (2002年 - 2003年, 2005年)
代表歴：2006 WBCカナダ代表
* 指導歴：2009, 2013 WBCカナダ代表, 2015年パンアメリカン競技大会カナダ代表, 2015 WBSCプレミア12 カナダ代表, 2017 WBCカナダ代表

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