ポール・シュメトフ

ポール・シュメトフ (Paul Chemetov)

ポール・シュメトフ（1928年9月6日 - 2024年6月16日）は、フランス・パリ出身の著名な建築家、そして都市計画家として知られています。彼のキャリアは、フランスの建築と都市計画に多大な影響を与えました。

経歴

1959年、シュメトフは名門エコール・デ・ボザールで建築の学位を取得しました。その後、教育者としても活動し、1989年までエコール・デ・ポン・ゼ・ショセ、そしてローザンヌのエコール・ポリテクニーク・フェデラルで教鞭を執りました。次世代の建築家育成にも尽力したことが伺えます。

1961年には、建築家ジャック・アレグレが前年に設立したAUA（Atelier d'Urbanisme et d'Architecture）に参画。AUAは1986年に解散しましたが、シュメトフはここで重要な経験を積みました。1998年には、ボルハ・ウイドブロと共にアトリエC+H+を設立し、共同で設計活動を展開しました。

2024年6月16日、シュメトフはパリの自宅で逝去。95歳でした。

主要作品

シュメトフの代表的な作品には、以下のものがあります。

1981-1988 フランス財務省ビル（ボルハ・ユイドブロが協力）
1982-1985 駐ニューデリーフランス大使館（ボルハ・ユイドブロが協力）、インド
1985 レ・アルの第二期および庭園の整備
1989-1994 パリ自然史博物館の進化の大ギャラリーの全面改修（ボルハ・ユイドブロが協力）
1992 ボビニー発サン-ドニ行市電路線沿道の整備
1994 ビブリオテーク-メディアテーク（ボルハ・ユイドブロが協力）、エヴルー
1999 緑の子午線の「実現」のための2000年プロジェクト（1799年に計測されたパリ子午線の想像上の子午線弧を辿る）。ダンケルクからバルセロナまでの一万本の植樹。
1999 ボビニーにおける技術大学施設のための「イリュストラシオン」塔の改修（ボルハ・ユイドブロが協力）
2000 モンペリエ市立図書館（ボルハ・ユイドブロが協力）

これらの作品は、機能性とデザイン性を兼ね備え、都市景観に調和した建築として高く評価されています。ボルハ・ユイドブロとの共同作業も多く、彼のキャリアにおいて重要なパートナーであったことがわかります。

受賞・受勲

国民建築大賞 (1980)
Officier de l'Ordre de la Légion d'Honneur
Officier de l'Ordre des Arts et des Lettres
Officier de l'Ordre National du Mérite

これらの受賞歴は、シュメトフの建築家としての卓越した才能と、社会への貢献を証明しています。

文献

シュメトフは、自身の建築思想や都市計画に関する著作も多数発表しています。

1983, Cinq projets, 1979-1982, avec Borja Huidobro, Paris
1985, Paul Chemetov, Construire aujourd'huiParis
1989, Paris banlieue, 1919-1939, avec B. Marrey et M.J Dumont, Paris
1992, La fabrique des villes, Paris
1995, Le territoire de l'architecte, Paris
1996, Mille mots pour la ville, Paris
2002, Un architecte dans le siècle, Paris
2003, Mecano-factures, avec B. Dorny, Paris

これらの文献を通じて、彼の思想と作品に対する理解を深めることができます。

家族

建築家＝景観計画家・ペイザジストであるアレクサンドル・シュメトフは実子です。アレクサンドル・シュメトフも2000年に都市計画大賞を受賞しており、親子二代にわたる建築家として知られています。

外部リンク

Biographie de Paul Chemetov sur le site l'école polytechnique fédérale de Lausanne
Entretien avec Paul Chemetov : « Pour une architecture responsable »
Biographie de Chemetov sur le site d'Archiguide

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