ポール・バリソン

ポール・バリソン：ロカビリーの先駆者の軌跡

ポール・バリソン（1929年2月4日 - 2003年9月27日）は、ジョニー・バーネット・トリオのギタリストとして知られるアメリカの音楽家です。本名はデビッド・ポール・バーリソン。彼の音楽的ルーツと、ジョニー・バーネット・トリオ結成までの道のりを詳しく見ていきましょう。

生い立ちと音楽との出会い

1929年、テネシー州ブラウンスビルで生まれたバリソンは、幼少期を農場で過ごしました。しかし、1937年の大洪水で一家はメンフィスへ移住。その後、レストランや病院経営に転業しました。少年時代、祖母や叔父、友人からギターの手ほどきを受け、ゴスペルや黒人音楽に影響を受けました。

バンド活動の開始

ヒュームズハイスクール入学後、バリソンはヒルビリーバンド「The Memphis Ramblers」にベーシストとして加入し、本格的なバンド活動をスタートさせます。しかし、高校を中退しRamblersを脱退後、海軍に入隊。除隊後には電気工事士養成学校に通い、電気工事士として働き始めました。

ハウリン・ウルフとの共演

その後、ヒルビリーバンド「Shelby Pollin & The Memphis Four」にギタリストとして加入。アーカンソー州の地元ラジオ局KWEMで、夕方の30分番組に出演していました。その演奏を聴いたハウリン・ウルフに見出され、3ヶ月間ウルフとユニットを組みますが、当時は人種差別の問題があり、ポール・バリソンの名前がギタリストとしてクレジットされることはありませんでした。

ジョニー・バーネット兄弟との出会い、そしてトリオ結成へ

ボクシングを通じて、ジョニー・バーネット、ドーシー・バーネット兄弟と知り合ったバリソンは、彼らにバンドへの参加を持ちかけます。その頃、ドーシー・バーネットは、後にエルヴィス・プレスリーのバックミュージシャンとなるビル・ブラック、スコッティ・ムーアとバンド活動をしていました。ジョニーが「Shelby Pollin & The Memphis Four」にボーカルとして参加するようになり、1952年、バリソンは同バンドを脱退。ジョニー・バーネット・トリオを結成するに至ります。

ポール・バリソンの音楽的才能は、様々なジャンルを横断しながら開花し、ジョニー・バーネット・トリオの結成へと繋がりました。彼のギタープレイは、ロカビリーの黎明期を彩り、後世のミュージシャンに多大な影響を与えたと言えるでしょう。

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