マイカル・マルダー

マイカル・マルダー：逆境を乗り越えNBAの舞台へ

マイカル・マルダー（Mychal Mulder）は、1994年6月12日、カナダのオンタリオ州エトビコで生まれたプロバスケットボール選手です。ポジションはシューティングガード（SG）で、そのシュート力と粘り強いプレースタイルで知られています。

カレッジ時代：試練の時

ウィンザーの高校を卒業後、マルダーはアメリカに渡り、2013年にインディアナ州のビンセンズ大学に入学しました。ここでは2年間で平均15.7得点、6.4リバウンドと好成績を残し、その才能の片鱗を見せます。2015年には名門ケンタッキー大学に転校しますが、出場機会は限られ、2年間で平均4.7得点に終わります。NBAドラフトでの指名を目指していたマルダーにとって、アピール不足は否めず、2017年のNBAドラフトでは指名外という結果に終わりました。

Gリーグでの奮闘

ドラフト指名を受けられなかったマルダーは、NBAゲータレード・リーグ（Gリーグ）のドラフトで、ウィンディシティ・ブルズから全体8位で指名され、プロとしてのキャリアをスタートさせます。Gリーグでは2年間プレーし、平均13.7得点、4.1リバウンド、1.6アシストを記録。NBA入りを目指し、着実に力をつけていきました。

NBAへの挑戦：ウォリアーズでの飛躍

2019年9月、マルダーはマイアミ・ヒートとトレーニングキャンプ契約を結びますが、開幕前に解雇され、傘下のスーフォールズ・スカイフォースに送られます。しかし、2020年2月27日、ゴールデンステート・ウォリアーズと10日間契約を結び、ついに念願のNBA入りを果たします。当時、ウォリアーズはステフィン・カリーとクレイ・トンプソンが怪我でシーズン全休となり、チームは低迷していました。そのため、マルダーには多くの出場機会が与えられ、そのチャンスを活かして、2度目の10日間契約を経て、3月10日に複数年契約を締結します。

2020-21シーズンも、トンプソンが再び負傷で全休となったため、マルダーは出場機会を得ます。そして、2021年のNBAオールスターゲームでは、ライジングチャレンジのメンバーに選出されるという快挙を達成しました。4月27日のダラス・マーベリックス戦では、自己最高の26得点を記録。このシーズンは60試合に出場し、平均5.6得点を記録しました。

その後：新たな挑戦

2021-22シーズンは、トンプソンが復帰の目処が立ったこともあり、シーズン開幕前の10月17日にウォリアーズから解雇されます。その後、オーランド・マジックと2ウェイ契約を結びますが、2022年1月6日に解雇。同年3月3日には、古巣スーフォールズ・スカイフォースと契約しました。

人物

マルダーのミドルネームである「マイカル」(Mychal)は、ロサンゼルス・レイカーズなどで活躍した名選手、マイカル・トンプソンに因んで名付けられました。

プレースタイルと評価

マルダーは、高いシュート力とアグレッシブなプレースタイルが持ち味の選手です。特に3ポイントシュートの精度が高く、アウトサイドからの得点能力に優れています。また、ディフェンスにおいても献身的なプレーを見せ、チームに貢献します。NBAでの出場機会は限られていますが、そのポテンシャルは高く評価されており、今後の活躍が期待されています。

NBAレギュラーシーズン成績

（GP:出場試合数、GS:先発出場試合数、MPG:平均出場時間、FG%:フィールドゴール成功率、3P%:3ポイントシュート成功率、FT%:フリースロー成功率、RPG:平均リバウンド数、APG:平均アシスト数、SPG:平均スティール数、BPG:平均ブロック数、PPG:平均得点）

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