マイク・アダムス (投手)

ジョン・マイケル・アダムス：苦難を乗り越えたリリーバーの軌跡

ジョン・マイケル・アダムス（Jon Michael Adams）は、1978年7月29日生まれ、テキサス州コーパスクリスティ出身の元プロ野球選手（投手）です。右投右打で、主にリリーフとして活躍しました。

生い立ちとアマチュア時代

アダムスはテキサス州シントンで育ち、子供の頃からテキサス・レンジャーズのファンでした。特にノーラン・ライアンに憧れ、後に自身も投手となりました。シントン高校時代は野球とバスケットボールを掛け持ちしていましたが、本人はバスケの方を好んでおり、野球をやめることも考えていたそうです。しかし、大学入学直後にバスケの試合で足の骨折という怪我に見舞われ、これを機に野球に専念することを決意します。

テキサスA&M大学キングスビル校は、NCAAのディビジョンIに所属する強豪校ではありませんでしたが、アダムスは2000年に奪三振数の学校記録を更新する活躍を見せ、MLBドラフトでの指名が期待されるようになります。その年のドラフトでは指名されなかったものの、トロント・ブルージェイズとミルウォーキー・ブルワーズがアダムスのテストを行うなど、プロ球団からの注目は集めていました。翌2001年には98.2イニングで115個の三振を奪い、2年連続で記録を更新しました。

プロ入りとブルワーズ時代

2001年のドラフトで指名を受けなかったアダムスは、ブルワーズと契約しプロ入り。大学時代は先発を務めていましたが、プロ入り後は主にリリーフとして育成されます。ルーキー級オグデン、A級ベロイト、AA級ハンツビルで経験を積み、2年間で23セーブを記録。高い奪三振率をマークしました。2004年にはAAA級インディアナポリスへ昇格し、同年メジャーデビューを果たします。

2004年5月18日のエクスポズ戦でメジャー初登板。デビューから9試合13イニングを無失点に抑えるなど好投を見せ、前半戦は5ホールド・防御率1.85という好成績を挙げました。シーズンを通して46試合に登板し、防御率3.40はチーム救援陣で2番目に良い数字でした。翌2005年にはメジャー初セーブを記録するも、その後は不調に陥りAAA級へ降格。2006年もメジャーとAAAを行き来するシーズンとなりました。

パドレス時代と復活

2006年シーズン中に複数の球団を渡り歩きますが、メジャー昇格は叶わず。2007年は両膝の手術の影響でシーズンを棒に振りました。しかし、2008年にパドレスでメジャー復帰を果たすと、見事に復活。前半戦で好投を続け、後半戦は勝ちパターンの一角を担うまでに成長しました。最終的に防御率2.48、74奪三振、WHIP1.04という素晴らしい成績を残し、チームに大きく貢献しました。

2009年は故障で出遅れたものの、復帰後は37試合で防御率0.73・WHIP 0.60という驚異的な数字を記録。2010年には自己最多の70試合に登板し、防御率1.76、リーグ2位の37ホールドをマークしました。

レンジャーズ、フィリーズ時代

2011年シーズン途中にレンジャーズへ移籍しますが、目立った活躍はできませんでした。2012年オフにフィリーズと契約しますが、故障に苦しみ、2013年、2014年と故障者リスト入りを繰り返しました。2014年オフにFAとなります。

ドジャース傘下時代と引退

2015年はドジャースとマイナー契約を結びますが、メジャー昇格は叶わず、チームを去りました。その後、現役を引退したと思われます。

ジョン・マイケル・アダムスは、決してエリート街道を歩んだ選手ではありませんでしたが、怪我や不調を乗り越え、メジャーで長く活躍しました。特にパドレス時代には、セットアッパーとしてチームを支え、その存在感を示しました。苦難を乗り越え、カムバックを果たした彼の野球人生は、多くの人々に勇気を与えてくれるでしょう。

年度別投手成績

(年度別投手成績は省略)

年度別守備成績

(年度別守備成績は省略)

背番号

46 (2004年 - 2006年)
37 (2008年 - 2014年)

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