マイク・ビビー

マイケル・ビビー：勝負強さと高いシュート力を兼ね備えた名ポイントガード

マイケル・ビビー（Michael Bibby）は、1978年5月13日、アメリカ合衆国ニュージャージー州チェリーヒル出身の元プロバスケットボール選手、指導者。ポイントガードとして、NBAで長きにわたり活躍しました。元NBA選手のヘンリー・ビビーを父に、元MLB選手のジム・ビビーを叔父に持つ、スポーツ一家に生まれました。

NBAキャリア

1998年のNBAドラフトで、バンクーバー・グリズリーズから1巡目全体2位という高評価で指名され、NBA入りを果たしました。ルーキーイヤーは、ロックアウトの影響で短縮されたシーズンながら、全50試合にスターターとして出場。平均13.2得点、2.7リバウンド、6.5アシストを記録し、オールルーキーファーストチームに選出されるなど、その才能を早くから開花させました。

しかし、チームは低迷。2001年、サクラメント・キングスへ移籍すると、そのキャリアは新たな局面を迎えます。キングスでは、主力メンバーとして活躍。特に2002年のロサンゼルス・レイカーズとのウェスタン・カンファレンスファイナルでは、第5戦で残り8.2秒に逆転シュートを決め、チームを勝利に導くなど、勝負強さを発揮しました。チームはNBAファイナル進出まであと一歩でしたが、レイカーズに連敗し、夢は叶いませんでした。

2002年8月には、キングスと7年総額8,050万ドルという大型契約を結び、チームからの信頼の厚さを示しました。2005-06シーズンには、キャリアハイとなる1試合平均21.1得点を記録。ポイントガードとして、高い得点能力も兼ね備えていることを証明しました。

その後、アトランタ・ホークス、ワシントン・ウィザーズを経て、2011年にはマイアミ・ヒートへ移籍。自身初のNBAファイナルを経験しましたが、ダラス・マーベリックスに敗れ、念願のチャンピオンリング獲得はなりませんでした。

2011年12月、ニューヨーク・ニックスと契約。シーズン終了後はどのチームとも契約に至らず、事実上の引退状態となりました。

プレースタイル

ビビーは、ポイントガードとしては卓越したシュート力を持ち、特に3Pシュートの成功率はリーグでもトップクラスでした。ゲームコントロールにも優れ、パスの技術も高く、味方の得点チャンスを演出しました。しかし、何よりも特筆すべきは、その勝負強さです。キングスの黄金期には、プレーオフという大舞台で、クリス・ウェバーやペジャ・ストヤコヴィッチといったエースを差し置いて、ビビーがチームを勝利に導く場面が数多く見られました。その強心臓ぶりは、多くのNBAファンを魅了しました。

また、多くのNBA関係者は、ビビーを「NBAの中でもっとも過小評価されている選手の一人」と評しています。派手なプレーこそ少ないものの、堅実なゲームメイクと勝負強さで、チームに大きく貢献する、まさに縁の下の力持ちでした。

受賞歴

* 1999年 - オールルーキーファーストチーム

マイケル・ビビーは、その勝負強さと高いシュート力で、多くのファンに記憶される名ポイントガードです。

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