マイケル・クラブツリー

マイケル・クラブツリー：波瀾万丈なキャリアを歩んだ名レシーバー

マイケル・クラブツリー（Michael Crabtree）は、1987年9月14日生まれ、テキサス州ダラス出身のアメリカンフットボール選手です。ポジションはワイドレシーバーで、現在はフリーエージェントとなっています。

プロ入りまで

高校時代はクォーターバックとしてプレーし、バスケットボールでも才能を発揮しました。テキサス工科大学では、2年間（2007年、2008年）で231回の捕球、3,127ヤード、41タッチダウンを記録。2年連続でユナニマス・コンセンサス・オールアメリカンに選出され、フレッド・ビレトニコフ賞、ポール・ウォーフィールド賞もダブル受賞するなど、カレッジフットボール界を代表するレシーバーとして名を馳せました。

NFLでの活躍

サンフランシスコ・フォーティナイナーズ

2008年シーズン終了後、NFLドラフトへのアーリーエントリーを表明。大学時代の輝かしい実績と、卓越した捕球能力、スピードから、ドラフト上位指名が予想されていました。しかし、左足の疲労骨折が判明し、NFLコンバインおよびプロデイで走力テストを受けることができず、評価は不確定なものとなりました。2009年のNFLドラフトでは、サンフランシスコ・フォーティナイナーズに1巡目10位で指名されました。

しかし、クラブツリーは契約交渉でチームと対立。入団を拒否する姿勢を見せ、2010年のNFLドラフトでの指名を目指す動きもありましたが、最終的には10月7日に6年3200万ドルで契約に合意しました。デビュー戦となったヒューストン・テキサンズ戦では、5回のキャッチで56ヤードを獲得。シーズンを通して48回のキャッチ、625ヤード、2タッチダウンを記録しました。

2012年には、最終週のアリゾナ・カージナルス戦でチーム記録となる172ヤードを獲得し、自身初の1000ヤードレシーバーとなりました。プレーオフでも活躍し、グリーンベイ・パッカーズ戦では2タッチダウンを挙げるなど、チームのNFCチャンピオンシップ進出に大きく貢献しました。

2013年にはアキレス腱を断裂し、長期離脱を余儀なくされましたが、11月に復帰。2014年のNFCチャンピオンシップゲームでは、リチャード・シャーマンにインターセプトされ、チームは敗北を喫しました。2014年シーズン終了後、フリーエージェントとなりました。

オークランド・レイダース

2015年、オークランド・レイダースと契約。1年目から85回のレシーブ、922ヤード、9タッチダウンと素晴らしい成績を収めました。2016年には、キャリアハイとなる89回のレシーブ、1,003ヤード、8タッチダウンを記録。チームの攻撃の中心として活躍しました。

しかし、2017年にはデンバー・ブロンコス戦で相手選手と乱闘を起こし、出場停止処分を受けるなど、トラブルもありました。2018年3月、レイダースからリリースされました。

ボルティモア・レイブンズ、アリゾナ・カージナルス

2018年、ボルティモア・レイブンズと契約。レギュラーシーズンでは54回のパスレシーブ、607ヤード、3タッチダウンを記録しました。しかし、2019年2月にリリースされ、その後アリゾナ・カージナルスと契約しましたが、目立った活躍は見られませんでした。

マイケル・クラブツリーは、その才能と実績にも関わらず、契約問題や怪我、トラブルなど、様々な困難に直面しました。しかし、常に高いレベルでプレーし、多くのファンを魅了した名レシーバーとして、その名はNFLの歴史に刻まれています。

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