マイダナク天文台

マイダナク天文台は、ウズベキスタン南部のカシュカダリヤ州に位置する、標高の高いマイダナク高原に建設された天文台です。シャフリサブスの南45kmに位置し、1970年の設立以来、中央アジアにおける天文学研究の重要な拠点としての役割を担っています。

設立当初は旧ソビエト連邦の科学アカデミーによって運営されていましたが、1990年以降はウズベキスタン科学アカデミーの管轄下にあるウルグ・ベク天文学研究所が管理を行っています。この研究所は、ウズベキスタン国内における天文学研究の中心的な機関であり、マイダナク天文台は、その主要な観測施設として、多くの研究プロジェクトを支えています。

マイダナク天文台は、キタブ国際緯度観測所とともに、ウズベキスタン国内で最も重要な天文学研究施設の一つに数えられています。キタブ国際緯度観測所は、マイダナク天文台からほど近いキタブに位置しており、両施設は協力して天文学研究を推進しています。特に、マイダナク天文台は、その標高と乾燥した気候から、天体観測に適した環境を備えており、質の高い観測データが得られることで知られています。

天文台の研究部門は、キタブ国際緯度観測所とタシュケントのウルグ・ベク天文学研究所に設置されています。これにより、観測データだけでなく、理論研究も含む総合的な天文学研究が推進されています。また、天文台は国内外の研究者を受け入れており、国際的な共同研究も活発に行われています。

マイダナク天文台の主な研究テーマは、太陽系天体の観測、恒星の進化、銀河の研究など多岐に渡ります。特に、小惑星の観測は、天文台の主要な研究テーマの一つであり、観測結果は国際的な天文学コミュニティに貢献しています。また、近年では、新しい小惑星族の観測にも力を入れています。

マイダナク天文台は、その設立から半世紀以上にわたり、天文学研究の発展に貢献してきました。今後も、ウズベキスタンにおける天文学研究の中心施設として、国内外の研究者による活発な研究活動が期待されます。より詳細な情報は、公式ウェブサイトで確認できます。

また、日本惑星科学会秋期講演会予稿集に掲載された「マイダナク天文台に於ける若い小惑星族の測光観測2006-2010」という論文は、天文台の研究成果の一例として挙げられます。

公式ウェブサイト

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