マイ・ニューヨーク・ダイアリー

マイ・ニューヨーク・ダイアリー

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』（My Salinger Year）は、2020年に公開されたアイルランド・カナダのドラマ映画です。フィリップ・ファラルドーが監督を務め、マーガレット・クアリーとシガニー・ウィーヴァーが主演を果たしています。本作品は、1990年代のニューヨークの出版界を背景に、著名な隠遁作家J.D.サリンジャーとの関わりを通じて成長していく若い女性の奮闘を描いた感動的なストーリーです。

ストーリー概要

物語は1995年から始まります。作家としてのキャリアを夢見る若き女性、ジョアンナは、ニューヨークに引っ越してきます。彼女は歴史ある出版エージェンシーで仕事を得て、伝説的な作家であるJ.D.サリンジャーの代理人として任命されます。しかし、興味深いことに、ジョアンナはサリンジャーの作品を一度も読んだことがありませんでした。そのため、彼女は特に感慨を抱くこともなく日々の仕事に従事していました。

ジョアンナの仕事は主に、サリンジャーに寄せられる数多くのファンレターに返信することでした。会社からは「サリンジャーはファンレターを読むことはありません」との指示がありましたが、ジョアンナは心からの思いを込めていくつかの熱心なファンに丁寧な返信を送っていました。

そんなある日、予期しない出来事が起こります。サリンジャーが自身の短編小説『ハプワース16、一九二四』を単行本として出版したい意向を示し、ジョアンナにその仲介を依頼したのです。この出来事は、ジョアンナの人生に大きな影響を与え、彼女はサリンジャーとの関わりを通じて自身の文学への情熱を再認識していきます。本作は彼女がサリンジャーの仕事や言葉に触れることで、自らを模索しながら成長していく姿を描写しています。

キャスト

• - ジョアンナ: マーガレット・クアリー（吹替：竹内恵美子）
• - マーガレット: シガニー・ウィーヴァー（吹替：幸田直子）
• - ドン: ダグラス・ブース（吹替：森田了介）
• - ダニエル: コルム・フィオール（吹替：山中誠也）
• - ジェニー: ショーナ・カースレイク
• - ヒュー: ブライアン・F・オバーン（吹替：喜多田悠）
• - リサ: シャオ・スン
• - 少年: テオドール・ペルラン
• - マックス: ヤニック・トゥルースデール
• - カール: ハムザ・ハク
• - パム: レニー・パーカー
• - J.D.サリンジャー: ティム・ポスト

製作について

この映画は、2019年2月にマーガレット・クアリーとシガニー・ウィーヴァーの出演が報じられ、5月には主要撮影が開始されました。

公開と評価

2020年2月20日、ベルリン国際映画祭でオープニング作品として上映され、注目を集めました。5月には全米での配給権がIFCフィルムズに獲得され、10月には公式トレイラーが公開されました。

映画は批評家からも高く評価され、多くのレビューが寄せられています。Rotten Tomatoesでは71%の支持率を得ており、Metacriticは50/100の加重平均値を示しています。

結論

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』は、文学と自己探求の旅を描いた作品であり、若者が夢を追い求める姿を美しく表現した映画です。ジョアンナの成長の物語は、多くの観客に感動を与えることでしょう。

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