マイ・フレンズ・アンド・ミー〜バート・バカラックへの想い

ディオンヌ・ワーウィックのアルバム『マイ・フレンズ・アンド・ミー』

『マイ・フレンズ・アンド・ミー〜バート・バカラックへの想い』（原題：My Friends & Me）は、アメリカのシンガー、ディオンヌ・ワーウィックが2006年にリリースしたアルバムです。このアルバムは彼女自身が持ち歌として知られる楽曲のリメイク集で、多様な女性アーティストとのデュエットをフィーチャーしています。

アルバムのコンセプトと背景

本アルバムでは、ディオンヌは多くの著名な女性アーティストを迎え入れ、彼女のキャリアを彩ってきた名曲を新しい形で届けます。特に、「涙の別れ道」ではグラディス・ナイトが参加し、彼女とのコラボは1986年のヒット曲「愛のハーモニー」にも遡ります。また、「愛はいつまでも」はホイットニー・ヒューストンとのデュエット曲として知られていますが、今回のバージョンではワーウィックの孫であるシェイエンヌ・エリオットが参加しています。これにより、世代を超えた繋がりが印象的です。

アルバム収録曲の一つ「世界の窓と窓」では、ラッパーのダ・ブラットが参加し、現代の社会問題にも触れたラップを披露。ラテン音楽の大御所セリア・クルスとのデュエットの「サン・ホセへの道」も、クルスとの以前の共演のリフレクションとして非常に聴きごたえがあります。

アルバムの収録内容

アルバムには以下の曲が収録されていますが、ほとんどの楽曲はバート・バカラックとハル・デヴィッドの共作です：

• - ウォーク・オン・バイ - グロリア・エステファンとの共演
• - マイケルへのメッセージ - シンディ・ローパーとの共演
• - 遥かなる影 - マイアとの共演
• - 涙の別れ道 - グラディス・ナイトとの共演
• - 雨にぬれても - ケリスとの共演
• - 恋にめぐり逢い - ソロ
• - 小さな願い - リーバ・マッキンタイアとの共演
• - 恋するハート - ワイノナ・ジャッドとの共演
• - 愛のめぐり逢い - リサ・タッカーとの共演
• - ウィッシン・アンド・ホーピン - オリビア・ニュートン＝ジョンとの共演
• - 愛はいつまでも - シェイエンヌ・エリオットとの共演
• - 世界の窓と窓 - デボラ・コックス、ダ・ブラット、シャンテ・ムーア、アンジー・ストーンとの共演
• - サン・ホセへの道 - セリア・クルスとの共演

このように、幅広いアーティストとの共演を通じて、多面的な音楽体験が提供されています。

評価と反響

アメリカでは総合アルバム・チャートBillboard 200には入ることができませんでしたが、R&Bアルバム・チャートでは66位に達し、1993年のアルバム以来のチャート入りを果たしました。オールミュージックでは評価が分かれる中、ジョン・ブッシュが5点満点のうち3点を付けました。彼は特に「Windows of the World」のアレンジが目を引くと指摘し、シンディ・ローパーとの共演についても言及しています。さらに、2006年の『ピープル』誌では、「大部分は楽しめるが、時には的外れな部分もある」との評価が下されました。

『マイ・フレンズ・アンド・ミー』は、ディオンヌ・ワーウィックの豊かな音楽キャリアを反映しつつも、新しい世代のアーティストとのコラボレーションを通じて、リスナーにとって新鮮な体験を提供する意欲的な作品です。

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