マウント・オーガスタス

マウント・オーガスタスは、オーストラリアの西オーストラリア州、カーナボンから東へ約450kmに位置する巨大な一枚岩です。その圧倒的な大きさと独特の景観から、世界最大の一枚岩として知られています。

名称の由来と歴史

マウント・オーガスタスという名前は、1858年6月3日にフランシス・グレゴリーが登頂した際、彼の兄弟オーガスタスにちなんで名付けられました。一方、この地を古くから故郷としてきたアボリジニのワジャリ族は、この山を「バリングラ」と呼んでいます。

規模と特徴

マウント・オーガスタスの底面積は4,795ヘクタールにも及び、一枚岩としては世界で2番目に大きいウルル（エアーズロック）の約2.5倍もの広さを誇ります。比高は858m、標高は1,105mに達し、その巨大さを際立たせています。この山は、約十数億年前の原生代初期に、古代の海底に堆積した砂や石が起源です。これらの堆積物は、長い年月をかけて砂岩や礫岩の地層を形成し、地殻変動によって収縮・隆起しました。マウント・オーガスタスを形成する砂岩と礫岩の地層は、周辺の地域にも広がり、35km西南西に位置するマウント・フィリップもその一つです。また、マウント・オーガスタスの下にある花崗岩は16億5千万年前のものであり、この山の非常に古い歴史を物語っています。

観光と自然

マウント・オーガスタスの麓から山頂まで往復するには、約6時間もの時間を要します。周辺はマウント・オーガスタス国立公園に指定されており、豊かな自然が保護されています。特に、7月から10月にかけては、多くの野花が咲き乱れ、訪れる人々を魅了します。また、この時期には、ムラムラの群生も見られ、その美しい景観は圧巻です。

マウント・オーガスタスは、その壮大なスケールと独特の地形から、多くの観光客や地質学者を惹きつけています。訪れる際には、その雄大な自然と歴史に触れ、地球の息吹を感じてみてください。

参照元

Mount Augustus National Park（英語版）

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