砂岩

砂岩について

砂岩（さがん・しゃがん）は主として砂が圧縮され、結合した堆積岩の一種で、最も一般的な岩石の一つです。この地質学的な素材は、通常石英や長石などの鉱物から構成されています。特に砂の粒子は直径2mmから1/16mmの範囲にあり、他の岩石、特に礫岩や泥岩とはその粒の大きさをもとに異なります。

砂岩の構成

砂岩は主に石英と長石が中心的な成分ですが、既存の堆積岩や変成岩などに由来する鉱物の集まりも含むことがあります。炭酸塩に基づく粒子が豊富に含まれている場合は、砂岩とは異なり炭酸塩岩に分類されることになります。一般的には砂岩は泥岩との交互の地層を形成し、そこからのテクスチャと構造が見られることが多いです。

砂岩の分類

砂岩は、構成されている基質の割合によって種類が分けられ、以下のような分類があります。

• - アレナイト（Arenite）: 基質が15%以下の砂岩。
• - ワッケ（Wacke）: 基質が15%以上の砂岩。

これに加え、特定の性質を持つ砂岩は次のように細かく分類されます。

• - クォーツアレナイト（Quartz Arenite）: 石英が主成分。
• - アルコーズ（Arkose）: 長石の比率が高い。
• - グレーワッケ（Graywacke）: 硬砂岩の一種。
• - オルソコーツァイト（Orthoquartzite）: 認識可能な規模で石英が構成されている。

貯留岩としての役割

砂岩は、石油や天然ガスなどの貯留岩（リザーバーロック）として極めて重要です。全世界の埋蔵されている石油及び天然ガスの90%以上は砂岩および炭酸塩岩から発見されており、このため工業的にも非常に重要な地層として注目されています。

石材としての砂岩

砂岩は建材としても利用され、多くの地域で特徴ある石材が採掘されています。下記の産地から得られる砂岩の例を挙げてみます。

• - インド: レッド・サンドストン（例：三井アーバンホテル、花の館など）とホワイト・サンドストン（例：お茶の水スクエア、帝国ホテルなど）。
• - オーストラリア: オーストラリア・サンドストン（例：ホテル日航東京）。
• - スペイン: ピエトラ・アズール（例：トゥモローランド恵比寿）。
• - アルゼンチン: アルゼンチン・ポルフィード（例：丸の内仲通り）。
• - イギリス: バーリントン・スレート（例：東京国際フォーラム）。
• - イタリア、ドイツ: ポルフィードやソルンホーフェンなどの石材も有名です。

これらの砂岩は国内外の重要な建築物や施設に広く利用されています。

まとめ

砂岩は、自然の過程と少量の力によって形成されるユニークな岩石であり、産業や建築の分野において重要な役割を持っています。堆積岩としての特性と、その豊かな利用可能性は、私たちの生活や環境に深い影響を与えています。

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