マカロニペンギン

マカロニペンギンについて

マカロニペンギン（学名：Eudyptes chrysolophus）は、その名の通り、特徴的な外見を持つペンギンの一種です。

形態

最も目を引くのは、目の上から後頭部にかけて生えている、鮮やかなオレンジ色の飾り羽でしょう。この飾り羽が、18世紀のイギリスで流行した伊達男「マカロニ」の髪型に似ていたことから、この名前が付けられました。体長は約70cm、体重は5kgから6kg程度で、他のペンギンと比べると中くらいの大きさです。

生態

マカロニペンギンは、主にイカやオキアミなどの甲殻類を捕食します。繁殖期になると、岩場や海岸に集まって集団で繁殖を行います。通常、2個の卵を産みますが、最初に産まれた卵は小さく、ほとんどの場合、抱卵されずに放置されてしまいます。2番目に産まれた卵のみが抱卵され、約34日間の抱卵期間を経てヒナが孵化します。

分布

マカロニペンギンは、南極大陸周辺の亜南極地域に広く分布しています。繁殖地としては、フォークランド諸島、サウスジョージア島、ケルゲレン諸島などが知られています。

保全状況

マカロニペンギンは、現在、IUCN（国際自然保護連合）のレッドリストで絶滅危惧種（VULNERABLE）に指定されています。個体数は約1800万羽と推定されていますが、過去36年間で20%減少しており、減少傾向が続いています。主な脅威としては、気候変動による餌資源の減少や、海洋汚染などが挙げられます。このため、生息地の保護や、持続可能な漁業の推進など、様々な保全対策が求められています。

日本で見られる場所

日本国内では、以下の水族館でマカロニペンギンを観察することができます。

マリンピア松島水族館（宮城県・松島町）
横浜・八景島シーパラダイス（神奈川県横浜市）
神戸市立王子動物園（兵庫県神戸市）
市立しものせき水族館 海響館（山口県下関市）
長崎ペンギン水族館（長崎県長崎市）

外部リンク

Macaroni Penguin - BirdLife Species Factsheet
* BirdLife International 2005. Eudyptes chrysolophus 2006 IUCN Red List of Threatened Species.


マカロニペンギンは、そのユニークな外見と生態から、多くの人々に愛されています。しかし、その一方で、絶滅の危機に瀕している現状も忘れてはなりません。彼らの未来を守るために、私たち一人一人ができることを考え、行動していくことが重要です。

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