マキナック郡 (ミシガン州)

ミシガン州アッパー半島の東端、マキナック海峡に面したマキナック郡は、豊かな自然と歴史に彩られた地域です。2010年の国勢調査によると、人口は約11,113人。2000年と比較すると減少傾向が見られますが、その歴史的魅力と美しい景観は、多くの人々を引きつけています。

歴史：ミシガン準州の礎

マキナック郡は、1818年にミシガン準州の最初の郡の一つとして設立されました。当初は「ミチリマキナック郡」と呼ばれ、その名称はマキナック海峡を指すフランス語「ミチリマキナック」に由来しています。設立当初の郡域は、ロウアー半島のマコーム郡より北側とアッパー半島のほぼ全体を包含する広大なものでした。郡庁所在地は当初、マキナック島に置かれましたが、1882年にはセントイグナス市に移転されました。ミチリマキナック島は後にマキノー島と改名されています。1849年には、郡名も現在の「マキナック郡」へと変更されています。

地理：水域が占める広大な面積

アメリカ合衆国国勢調査局によると、マキナック郡の総面積は約2,100.55平方マイル（約5,440.4平方キロメートル）です。このうち、陸地は約1,021.58平方マイル（約2,645.9平方キロメートル）、水域は約1,078.96平方マイル（約2,794.5平方キロメートル）と、実に半分以上が水域で占められています。セントイグナス市は、有名なマキナック橋の北端に位置し、観光拠点として重要な役割を担っています。また、郡域には、美しいマキノー島も含まれています。ローマ・カトリック教マーケット教区にも属しています。

交通：陸海空のアクセス

マキナック郡は、さまざまな交通手段でアクセスできます。

空港： マキナック郡空港（セントイグナス市）とマキナック島空港があります。さらに、旅客定期便を利用できる主要空港としては、チッペワ郡国際空港（スーセントマリー市）、ペルストン地域空港、トラバースシティ・チェリーキャピタル空港、アルピーナ郡地域空港などがあります。
道路： 州間高速道路75号線、アメリカ国道2号線、そしてミシガン州道など、主要な道路網が整備されています。
フェリー： ボワ・ブラン島やマキノー島へのフェリー航路が複数あります。セントイグナス市とマキノーシティからマキナック島へのフェリー、ロウアー半島のシボイガン市からボワ・ブラン島へのフェリーなどが運行されています。
鉄道： スーライン鉄道が運行しています。

隣接郡と国立保護地域

マキナック郡は、チッペワ郡、プレスクアイル郡、シボイガン郡、エメット郡、シャルルボア郡、スクールクラフト郡、ルース郡と隣接しています。また、ハイアワサ国立の森の一部も郡域に含まれています。

郡政府と行政

マキナック郡の郡政府は、郡監獄の運営、地方道の維持、地方裁判所の運営、重要記録の管理、公衆衛生規制の管理、そして社会サービスへの参加など、多岐にわたる業務を担っています。予算管理は郡政委員会が行いますが、法や条例の制定権限は限定的です。ミシガン州では、警察や消防、建設、税評価などの多くの地方行政機能は、個々の都市や郡区の責任となっています。

歴史と文化：歴史銘板と郡区

郡内には、34か所の公式の州指定歴史銘板があり、豊かな歴史を物語っています。マキナック郡は、11の郡区に分割されています。セントイグナス市は郡で最大の都市であり、郡庁所在地でもあります。

メディア：地域社会をつなぐ情報源

マキナック郡では、「マキナック・アイランド・タウン・クライア」（マキナック島の週刊新聞）、「セントイグナス・ニューズ」（アッパー半島マキナック海峡地域の週刊新聞）などの地域メディアが情報発信を行っています。テレビ放送局は3局、FMラジオ局は7局、AMラジオ局は5局が視聴・聴取できます。

マキナック郡は、歴史、自然、そして交通の便が調和した魅力的な地域です。その独特の文化と歴史、そして美しい景観は、訪れる人々に忘れられない思い出を残してくれるでしょう。

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