マクシム・イグリンスキー

マクシム・ゲンナジェヴィッチ・イグリンスキー（Maxim Iglinsky）は、1981年生まれ、カザフスタンのアスタナ出身の自転車ロードレース選手です。弟のヴァレンティン・イグリンスキーも同じくロードレース選手で、共にアスタナに所属していました。

経歴

イグリンスキーは、2002年にツアー・オブ・ジャパンに出場し、2003年にはツール・ド・ブルガリアで区間優勝を果たしました。2004年にプロに転向し、2005年にはドミーナ・ヴァカンツェに移籍。同年のツール・ド・フランスに初出場し、総合37位という成績を残しました。また、ドイツ・ツアーでも区間優勝を飾っています。

2006年にはチーム・ミルラムに移籍し、国内選手権個人タイムトライアルで優勝。2007年からはアスタナに所属し、国内選手権ロードレース優勝、ドーフィネ・リベレ区間1勝などを記録しました。

2008年には、ツール・ド・ロマンディで区間1勝・総合9位、ツール・ド・スイスで山岳賞を獲得。ジロ・デ・イタリアにも初出場しました。

2009年には、E3プライス・フラーンデレンで3位、GP西フランス・プルエーで8位に入賞。ブエルタ・ア・エスパーニャにも初出場しましたが、第17ステージ終了後に棄権しました。

2010年は、ツール・メディテラネアンで総合2位、モンテパスキ・ストラーデ・ビアンケで優勝という輝かしい成績を収めました。また、ティレーノ〜アドリアティコで総合4位、ミラノ〜サンレモで8位、ヘント〜ウェヴェルヘムで7位、ロンド・ファン・フラーンデレンで8位と、数々のレースで上位入賞を果たしました。

2012年には、モンテパスキ・ストラーデ・ビアンケで2位に入賞。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでは、残り5km地点で単独で先頭を走っていたヴィンチェンツォ・ニバリを猛追し、見事逆転優勝を果たしました。

2013年には、ツール・ド・ベルギーで区間1勝を挙げています。

ドーピング問題

2014年10月1日、UCI（国際自転車競技連合）は、イグリンスキーが同年のツール・ド・フランス終了後の8月1日に行われたドーピング検査で、EPO（エリスロポエチン）陽性反応を示したと発表しました。さらに、同じくアスタナに所属していた弟のヴァレンティンも、エネコ・ツアー期間中の8月11日の検査でEPO陽性反応を示したことが併せて発表されました。この結果を受け、イグリンスキーはアスタナを解雇され、検査日から起算して2年1ヶ月の出場停止処分を科されました。

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