マグニトゴルスク

マグニトゴルスク：ロシアの鉄鋼都市

マグニトゴルスク（Магнитогорск, Magnitogorsk）は、ロシア連邦チェリャビンスク州に位置する都市です。ウラル山脈南部の東麓に位置し、ウラル川の両岸に広がっています。2021年の人口は約41万人。

概要

都市の名前は「磁石の山」を意味し、ほぼ純粋な鉄鉱石でできたマグニトナヤ山に由来します。市内には多くの鉄鋼コンビナートが立ち並び、ロシア連邦における鉄鋼業の中心地の一つとして知られています。

2002年の調査によると、住民の81.5%がロシア人であり、その他にウクライナ人（4.3%）、タタール人（6.4%）、バシキール人（2.8%）などが居住しています。

歴史

18世紀末に鉄鉱床が発見されたことが、この地の発展のきっかけとなりました。1929年6月には、大規模な冶金工場であるマグニトゴルスク製鉄所の建設が開始され、1931年には都市として登録されました。1930年代には、スターリンによる五カ年計画のもとで急速に発展し、巨大な工場を中心としたモノゴロド（企業城下町）が形成されました。かつては閉鎖都市でしたが、ペレストロイカ以降に開放されています。

最盛期には世界最大の製鉄所を擁するなど、豊富な鉱物資源に恵まれていましたが、近年では資源の枯渇が課題となっています。

教育と文化

マグニトゴルスクには、マグニトゴルスク国立工科大学とマグニトゴルスク国立音楽院の2つの大学があります。文化施設も充実しており、プーシキン劇場、人形劇、バレエ・歌劇場といった劇場施設のほか、管弦楽団、美術館、郷土史博物館などがあります。

交通

マグニトゴルスクへのアクセスは、主に以下の交通機関が利用されています。

マグニトゴルスク国際空港: 隣接するバシコルトスタン共和国に位置しています。
南シベリア鉄道: 鉄道によるアクセスも可能です。
マグニトゴルスク市電: 市内交通として利用されています。

関連項目

メタルルグ・マグニトゴルスク: 地元のアイスホッケーチーム。
* [小惑星] Magnitka: マグニトゴルスクにちなんで命名された小惑星。

マグニトゴルスクは、鉄鋼業の発展とともに歩んできた都市であり、その歴史と文化はロシアの産業遺産として重要な位置を占めています。近年は資源の枯渇という課題に直面していますが、新たな産業の創出や都市の活性化に向けた取り組みが進められています。

もう一度検索