マグヌス2世 (ザクセン＝ラウエンブルク公)

マグヌス2世：波乱の生涯を送ったザクセン＝ラウエンブルク公

マグヌス2世（1543年 - 1603年）は、ザクセン＝ラウエンブルク公フランツ1世の息子として生まれました。彼の生涯は、公位を巡る親族間の争い、スウェーデン王家との深い関わり、そして晩年の幽閉生活といった、波乱に満ちたものでした。

公位を巡る争い

1571年、父フランツ1世が負債を理由に退位したため、マグヌス2世が公位を継承します。しかし、わずか2年後、フランツ1世は息子のフランツ2世の協力を得てマグヌス2世を追放し、公位に返り咲きました。マグヌス2世は武力で公領を奪還しようと試みましたが、失敗に終わります。

スウェーデン王家との関わり

マグヌス2世は、スウェーデン王家であるヴァーサ家の宮廷で青春時代を過ごしました。彼はエリク王子（後のエリク14世）と親交を深め、エリク14世が王位に就いた後も、スウェーデンに滞在しました。

エリク14世は、マグヌス2世の従兄弟にあたるデンマーク王フレゼリク2世に対し、北方七年戦争（1563年 - 1570年）を仕掛けます。マグヌス2世は、この戦争において1566年にスウェーデンの最高司令官に任命されました。また、1568年にはエリク14世の異母妹ソフィアと結婚します。しかし、エリク14世はマグヌス2世を最高司令官から解任し、その後、マグヌス2世はエリク14世の異母弟であるカールとヨハンに味方し、エリク14世を打倒しました。

スウェーデンでの指揮官としての地位と、妻ソフィアの持参金を自由に使えたことで、マグヌス2世はかなりの財産を築き、新たな目標を追求しました。それが父から譲り受けた公位だったのです。

晩年の幽閉生活

公位を追われたマグヌス2世は、その後も領地を奪還しようと試みましたが、成功しませんでした。1588年には捕らえられ、ラッツェブルク城に幽閉され、1603年にその生涯を閉じました。

結婚と子女

マグヌス2世は、1568年にスウェーデン王女ソフィア・ヴァーサと結婚しました。夫妻の間には、一人の息子グスタフが誕生しています。

グスタフはカルマル総督を務めましたが、27歳という若さで亡くなりました。

マグヌス2世の生涯は、権力闘争、親族間の確執、そして異国での生活が交錯する、複雑で波乱に満ちたものでした。彼の人生は、当時のヨーロッパ社会における政治的な駆け引きや人間関係の複雑さを浮き彫りにしています。

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