マジカル・パワー・マコ
マジカル・パワー・マコ、本名 栗田 誠（くりた まこと）は、1956年1月15日に静岡県田方郡修善寺町（現在の伊豆市）で生まれた音楽家です。通称「マコ」として知られています。
中学生時代から作曲を始め、14歳で既にオープンリール・テープレコーダーを使って自作曲の録音を開始するなど、早熟な才能を発揮しました。1971年、中学卒業と同時に上京。鉄工所などでアルバイトをしながら、実兄とバンド「紫雲英（げんげ）」を結成し、渋谷ジァン・ジァンを中心に音楽活動を展開しました。
1972年頃からその才能が注目を集め始めます。同年5月には、16歳という若さでNHKのドキュメンタリー番組の音楽を担当し、「天才音楽少年」として脚光を浴びました。また、この頃に灰野敬二と出会い、親交を深めています。
1973年には、渋谷ジァン・ジァンでのパフォーマンスを見た作曲家広瀬量平に認められ、NHKの番組に出演する機会を得ます。灰野敬二との共演は視聴者からの苦情が殺到するという反響を呼びました。同年、武満徹と知り合い、武満が音楽を担当した映画『化石の森』の録音に参加。さらに、映画『卑弥呼』や『未来への遺産』の音楽も担当しました。この時期から、自宅でテープコラージュなどの手法を駆使し、実験的な作品を多数制作。当時、自宅には300種類にも及ぶ楽器があったと言われています。
1974年には、ポリドールからデビューアルバム『マジカル・パワー』を発売。その奇想天外で実験的な音楽性は、一部で絶賛されました。
1975年、アルバム『スーパーレコード』をリリース。以降、中原挌（ギター）、仁科啓一（ベース）、渡辺昭司（ドラムス）とバンドを組み、よりバンドとしての活動にも力を注ぎました。
1976年、NHKドラマ『タウン』に出演。このドラマは、第16回日本テレフィルム技術賞（録音）を受賞しています。
1977年には、このバンド編成でアルバム『JUMP』を発表。ただし、中原らのメンバーはレコーディングのみに参加し、実際のバンド活動は「L5（エルファイブ）バンド」という名義で行われました。L5バンドのメンバーは、マコ、ジャン（キーボード）、キッド（ベース）、吉田クン（吉田和正）（ドラムス）でした。彼らは福生市の米軍ハウスを拠点に、ライブハウス「チキンシャック」や「UZU」などで演奏活動を行いました。また、渋谷西武デパートB館（当時）のレコードショップで『JUMP』の発売記念イベントを2日間にわたって開催。当時、マジカル・パワー・マコの生演奏は貴重だったため、イベントには多くの著名人が訪れたそうです。この年、イタリア国際放送賞を受賞。また、NHK-FMのラジオドラマの主題歌も作曲しました。
1980年頃、マコは修善寺に戻り、その後、吉田和正がマコを訪ねて修善寺に移住し、共に新たな音楽活動を開始します。アナログシンセサイザーとパーカッションを駆使した音楽を追求し、アンビエント・テクノやハウステクノの先駆けとなるような作品を制作しました。この頃の音源は、一部CDで聴くことができます。また、マコと吉田は伊豆を中心にライブハウスのプロデュースも手がけています。
1981年、『Welcome To The Earth』を発売。1982年には、レーベル「Marquee」から『Music from heaven』をリリースし、新宿ロフトでライブを開催（ゲスト：Katra Turana）。1983年には、「コンピュータグラフィックス&ミュージックライブショー」を企画し、演奏とオペレーションを担当。
1985年、CBS・ソニーから『mAgicAl compUteR MusiC』を発表。楽曲制作にMSXパソコンを使用するなど、常に新しい技術を取り入れていました。
1986年、NHK局長賞を受賞。NHK-FMのラジオドラマ『アディオスケンタウルス』（斉藤由貴主演）を企画し、作曲を担当しました。
1990年代に入ると、「宇宙人との交信のための音楽」というテーマで作品を制作し始めます。
1993年、1973年から1975年の間に自主制作された膨大な量の作品が、宇川直宏によって5枚のCDとしてリリースされました。1997年には、『No government after Revolution』を「Marquee」から発表し、愛知の幻庵でオマルズとライブを行いました。
2001年10月7日には、渋谷CLUB QUATTROで開催されたインディーズバンドのフェスティバル「ウダガワロック」に大トリで出演。このライブには、最初のバンドのドラマーである吉田和正が20年ぶりにパーカッションで参加しました。
2007年12月12日、閉店する恵比寿のクラブMILKで、元NORDの伊藤まく率いるInner Trance Orchestra（ITO）と共演しました。ギターには元ボアダムスの田畑満、ベースにはChoro Clubの沢田穰治が参加しました。
1974 1st Album 『MAGICAL POWER』(Polydor)
1975 2nd Album 『SUPER RECORD』(Polydor)
1977 3rd Album 『JUMP』(Polydor)
1981 4th Album 『WELCOME TO THE EARTH』 (TOSHIBA EMI)
1982 5th Album 『Music from heaven』(Marquee)
1985 6th Album 『Magical Computer Music』(CBS SONY)
1993 7th Album 『HAPPY EARTH』(TTV)
8th Album 『Next Millennium Vibrations』(UAA)
9th Album - 13th Album 『HAPMONIYM #1-5』(MoM'n' DaD)
1994 14th Album 『TRANCE RESONANCE』(Marquee)
1995 15th Album 『LO POP DIAMONDS』(Marquee)
16th Album 『COSMO VISION』(八幡書店／KeroJetter Records)
17th Album 『Next Millenium Vibrations』(八幡書店／KeroJetter Records)
18th Album 『KeroJetter NO.1』(八幡書店／KeroJetter Records)
19th Album 『Human! Get out from the earth quickly』(八幡書店／KeroJetter Records)
20th Album 『BLUE DOT』(Marquee)
1996 『Tokyo Compilation』(Virgin Records)
21st Album 『No Government after Revolution』(Marquee)
1998 『EROtic ELOhim』(KeroJetter Records)
『Magic/Magical Power Mako』(Marquee)
公式サイト
マジカル・パワー・マコ (@magicalmako) - X（旧Twitter）
■ Magical Power Mako Biography ■
マジカル・パワー・マコ - Discogs（英語）
中学生時代から作曲を始め、14歳で既にオープンリール・テープレコーダーを使って自作曲の録音を開始するなど、早熟な才能を発揮しました。1971年、中学卒業と同時に上京。鉄工所などでアルバイトをしながら、実兄とバンド「紫雲英（げんげ）」を結成し、渋谷ジァン・ジァンを中心に音楽活動を展開しました。
音楽家としての躍進
1972年頃からその才能が注目を集め始めます。同年5月には、16歳という若さでNHKのドキュメンタリー番組の音楽を担当し、「天才音楽少年」として脚光を浴びました。また、この頃に灰野敬二と出会い、親交を深めています。
1973年には、渋谷ジァン・ジァンでのパフォーマンスを見た作曲家広瀬量平に認められ、NHKの番組に出演する機会を得ます。灰野敬二との共演は視聴者からの苦情が殺到するという反響を呼びました。同年、武満徹と知り合い、武満が音楽を担当した映画『化石の森』の録音に参加。さらに、映画『卑弥呼』や『未来への遺産』の音楽も担当しました。この時期から、自宅でテープコラージュなどの手法を駆使し、実験的な作品を多数制作。当時、自宅には300種類にも及ぶ楽器があったと言われています。
1974年には、ポリドールからデビューアルバム『マジカル・パワー』を発売。その奇想天外で実験的な音楽性は、一部で絶賛されました。
1975年、アルバム『スーパーレコード』をリリース。以降、中原挌（ギター）、仁科啓一（ベース）、渡辺昭司（ドラムス）とバンドを組み、よりバンドとしての活動にも力を注ぎました。
1976年、NHKドラマ『タウン』に出演。このドラマは、第16回日本テレフィルム技術賞（録音）を受賞しています。
1977年には、このバンド編成でアルバム『JUMP』を発表。ただし、中原らのメンバーはレコーディングのみに参加し、実際のバンド活動は「L5（エルファイブ）バンド」という名義で行われました。L5バンドのメンバーは、マコ、ジャン（キーボード）、キッド（ベース）、吉田クン（吉田和正）（ドラムス）でした。彼らは福生市の米軍ハウスを拠点に、ライブハウス「チキンシャック」や「UZU」などで演奏活動を行いました。また、渋谷西武デパートB館（当時）のレコードショップで『JUMP』の発売記念イベントを2日間にわたって開催。当時、マジカル・パワー・マコの生演奏は貴重だったため、イベントには多くの著名人が訪れたそうです。この年、イタリア国際放送賞を受賞。また、NHK-FMのラジオドラマの主題歌も作曲しました。
その後の活動
1980年頃、マコは修善寺に戻り、その後、吉田和正がマコを訪ねて修善寺に移住し、共に新たな音楽活動を開始します。アナログシンセサイザーとパーカッションを駆使した音楽を追求し、アンビエント・テクノやハウステクノの先駆けとなるような作品を制作しました。この頃の音源は、一部CDで聴くことができます。また、マコと吉田は伊豆を中心にライブハウスのプロデュースも手がけています。
1981年、『Welcome To The Earth』を発売。1982年には、レーベル「Marquee」から『Music from heaven』をリリースし、新宿ロフトでライブを開催（ゲスト：Katra Turana）。1983年には、「コンピュータグラフィックス&ミュージックライブショー」を企画し、演奏とオペレーションを担当。
1985年、CBS・ソニーから『mAgicAl compUteR MusiC』を発表。楽曲制作にMSXパソコンを使用するなど、常に新しい技術を取り入れていました。
1986年、NHK局長賞を受賞。NHK-FMのラジオドラマ『アディオスケンタウルス』（斉藤由貴主演）を企画し、作曲を担当しました。
1990年代に入ると、「宇宙人との交信のための音楽」というテーマで作品を制作し始めます。
1993年、1973年から1975年の間に自主制作された膨大な量の作品が、宇川直宏によって5枚のCDとしてリリースされました。1997年には、『No government after Revolution』を「Marquee」から発表し、愛知の幻庵でオマルズとライブを行いました。
2001年10月7日には、渋谷CLUB QUATTROで開催されたインディーズバンドのフェスティバル「ウダガワロック」に大トリで出演。このライブには、最初のバンドのドラマーである吉田和正が20年ぶりにパーカッションで参加しました。
2007年12月12日、閉店する恵比寿のクラブMILKで、元NORDの伊藤まく率いるInner Trance Orchestra（ITO）と共演しました。ギターには元ボアダムスの田畑満、ベースにはChoro Clubの沢田穰治が参加しました。
ディスコグラフィ
1974 1st Album 『MAGICAL POWER』(Polydor)
1975 2nd Album 『SUPER RECORD』(Polydor)
1977 3rd Album 『JUMP』(Polydor)
1981 4th Album 『WELCOME TO THE EARTH』 (TOSHIBA EMI)
1982 5th Album 『Music from heaven』(Marquee)
1985 6th Album 『Magical Computer Music』(CBS SONY)
1993 7th Album 『HAPPY EARTH』(TTV)
8th Album 『Next Millennium Vibrations』(UAA)
9th Album - 13th Album 『HAPMONIYM #1-5』(MoM'n' DaD)
1994 14th Album 『TRANCE RESONANCE』(Marquee)
1995 15th Album 『LO POP DIAMONDS』(Marquee)
16th Album 『COSMO VISION』(八幡書店／KeroJetter Records)
17th Album 『Next Millenium Vibrations』(八幡書店／KeroJetter Records)
18th Album 『KeroJetter NO.1』(八幡書店／KeroJetter Records)
19th Album 『Human! Get out from the earth quickly』(八幡書店／KeroJetter Records)
20th Album 『BLUE DOT』(Marquee)
1996 『Tokyo Compilation』(Virgin Records)
21st Album 『No Government after Revolution』(Marquee)
1998 『EROtic ELOhim』(KeroJetter Records)
『Magic/Magical Power Mako』(Marquee)
外部リンク
公式サイト
マジカル・パワー・マコ (@magicalmako) - X（旧Twitter）
■ Magical Power Mako Biography ■
マジカル・パワー・マコ - Discogs（英語）
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。