マダガスカルジャスミン

マダガスカルジャスミン（学名：Stephanotis floribunda）は、キョウチクトウ科（旧分類ではガガイモ科）シタキソウ属に分類される、マダガスカル原産のつる性植物です。別名アフリカシタキヅルとも呼ばれています。多年草であり、その生命力と美しい姿から、観賞用として広く栽培されています。

特徴

葉は対生で、楕円形をしており、厚みがあるのが特徴です。光沢があり、深緑色が美しい葉は、植物全体の魅力を引き立てています。

花は、筒状で純白の美しい花を咲かせます。開花時期は5月から9月頃で、この期間は芳醇な香りが楽しめます。花からはジャスミンに似た甘い香りが漂いますが、実際にはジャスミンとは異なる植物です。この香りの良さが、マダガスカルジャスミンが観賞用として人気を集める理由の一つです。

つる性であるため、フェンスや壁面に絡ませたり、アーチ状に仕立てたりと、様々な形で楽しむことができます。また、鉢植えで育てることも可能です。

利用

主に観賞用として栽培されていますが、美しい花はブーケやアレンジメントの材料としても利用されています。結婚式などの特別なイベントを彩る花としても重宝されています。

注意点

マダガスカルジャスミンには、アルカロイドという毒成分が含まれています。葉、花、実、根など、植物全体に毒性があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。

毒成分: アルカロイド

毒部位: 葉、花、実、根

毒症状: 中枢神経刺激作用、心機能障害、痙攣、筋肉麻痺

特に小さなお子さんやペットがいる家庭では、誤って口にしないように注意が必要です。もし誤食してしまった場合は、速やかに医療機関を受診してください。

関連情報

マダガスカルジャスミンは、ジャスミンに似た香りを持つことから、よく混同されますが、植物分類上は全く異なるグループに属しています。ジャスミンはモクセイ科に属する植物です。

参考文献

• - 多和田真淳監修・池原直樹著 『沖縄植物野外活用図鑑 第2巻 栽培植物』 新星図書出版、1979年、46頁。
• - 沖縄都市環境研究会 『沖縄の街づくり・庭づくりにいかすつる植物 -特性と利用法-』 沖縄出版、1996年、68頁、ISBN 4-900668-55-9。

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