マッキャンベル (ミサイル駆逐艦)

アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マッキャンベル」（USS McCampbell, DDG-85）について

「マッキャンベル」は、アメリカ海軍が誇るアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の35番艦であり、イージスシステムを搭載した高性能艦です。その艦名は、第二次世界大戦で活躍したアメリカ海軍のトップエース・パイロット、デヴィッド・マッキャンベル大佐に由来しています。

艦歴

1999年7月15日にメイン州バスのバス鉄工所で起工し、2002年8月17日に就役しました。

2006年3月26日には、イラク沖合で商船と衝突事故を起こしましたが、幸いにも両船とも航行に支障はありませんでした。事故原因については現在も調査中です。

2007年7月には、フリゲート艦「ゲイリー」との任務交代により、日本の横須賀に配備され、太平洋艦隊の一翼を担うことになりました。

「マッキャンベル」は、船舶臨検部隊を乗せ、対海賊、対密輸、対テロ作戦といった幅広い任務に従事しています。2009年6月23日には、ミャンマーに向かう北朝鮮の貨物船「カンナム1号」を監視していた駆逐艦「ジョン・S・マケイン」から任務を引き継ぎました。

2011年3月には、東日本大震災の発生を受けて、空母「ロナルド・レーガン」と共に被災地支援活動「トモダチ作戦」に参加しました。この際、福島第一原子力発電所事故の影響で放射性物質に被曝した可能性も指摘されています。

2011年5月26日には、南シナ海で、対北朝鮮の国連安保理制裁決議に違反する可能性のある北朝鮮の貨物船「MVライト」を追跡し、臨検を要求しましたが、貨物船はこれを拒否し、北朝鮮に引き返しました。

2018年12月5日には、航行の自由作戦の一環として、ロシア極東のウラジオストク近郊のピョートル大帝湾に接近しました。

2019年1月7日には、南シナ海の西沙諸島沖で航行の自由作戦を実施しました。

2020年7月2日には、横須賀への前方配備を終え、17か月にわたる近代化改修のため、オレゴン州ポートランドに向けて出港しました。

2024年1月25日には、近代化改修を終えた「マッキャンベル」が再び極東に配備されることが発表されました。これは、帰国する巡洋艦「アンティータム」の後任としての再配備です。

搭載兵器と訓練

「マッキャンベル」は、トマホーク巡航ミサイルを搭載しており、日本の海上自衛隊によるトマホーク導入に向けた訓練にも協力しています。

関連情報

ウィキメディア・コモンズには、本艦に関する多くの画像や情報が掲載されています。
USS McCampbell 公式ウェブサイト: USS McCampbell official website
[アメリカ海軍]]の公式データベース: [nvr.navy.mil: USS McCampbell
艦艇データベース: navsource.org: USS McCampbell
* ドイツの艦艇データベース: navysite.de: USS McCampbell

「マッキャンベル」は、その高度な能力と多様な任務遂行能力で、アメリカ海軍の重要な戦力として、今後も国際社会の安定に貢献していくことでしょう。

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