マックスペイン3

『マックス・ペイン3』（原題：Max Payne 3）は、2012年にロックスター・ゲームスから発売された三人称視点のシューティングゲームです。この作品は、人気シリーズ「マックス・ペイン」の第3作目にあたり、前作から9年後を舞台に、元刑事のマックス・ペインが新たな戦いに身を投じる姿を描いています。

ゲームの概要

本作の主人公は、過去のトラウマから抜け出せずにいるマックス・ペイン。人生の落伍者となっていた彼は、ひょんなことからブラジルの不動産王の専属ボディガードとして働くことになります。異国の地で新たな生活を始めようとするものの、彼は再び死と裏切りに満ちた陰謀に巻き込まれていきます。

ゲームシステムは、シリーズの特徴である「バレットタイム」を引き継ぎつつ、新たに「カバーシステム」や「ラストスタンド」といった要素が追加されています。これにより、戦略的な戦闘が楽しめるようになりました。また、オンラインマルチプレイヤーモードも搭載され、最大16人での協力プレイや対戦プレイが可能です。

開発は、これまでのシリーズを手掛けていたレメディー・エンターテインメントからロックスター・ゲームスへと移行しました。ロックスター・ゲームスの世界中のスタジオが協力し、ゲームの舞台となるサンパウロ周辺を徹底的に調査して、その街並みや雰囲気をゲーム内に再現しています。

ゲーム内容

プレイヤーは、マックス・ペインを操作し、近接攻撃や銃火器、爆発物などを駆使して敵を倒していきます。ゲームの展開はリニアであり、各ステージの敵を倒しながら物語を進めていくことになります。ステージ間の幕間には、インタラクティブなカットシーンが挿入されており、シームレスに次のステージへと移行します。

戦闘では、バレットタイムを駆使して複数の敵を同時に倒すことが可能です。また、体力は鎮痛剤を使用することで回復できます。新たに導入されたカバーシステムでは、敵の攻撃を避けつつ有利なポジションを確保できます。さらに、ラストスタンド機能を使えば、瀕死の状態でも敵を倒すことで体力を回復し、ゲームに復帰できます。

本作では、同時に所持できる武器が3つに制限されています。ハンドガン用のスロットが2つ、重火器または両手武器用のスロットが1つです。二丁拳銃を使用する場合は、両手武器を放棄する必要があります。

ストーリー

前作から9年後、マックスはアルコールと鎮痛剤に依存し、自堕落な生活を送っていました。そんな中、彼は旧友ラウール・パソスの紹介で、サンパウロの不動産王ロドリゴ・ブランコのボディガードとして働くことになります。

ブランコ一家の護衛を始めて数ヶ月後、マックスはブランコ夫妻の誘拐事件に巻き込まれます。彼は夫妻を救い出すことに成功しますが、その1週間後、ブランコ夫人ファビアナが再び誘拐されてしまいます。マックスはファビアナを救出するために、ギャングや腐敗した警察組織との戦いに身を投じていきます。

物語は、マックスがファビアナを救出し、事件の裏に隠された陰謀を暴いていく中で、様々な人物との出会いや裏切り、そして過去との決別を描いていきます。最終的に、マックスは自らの手で悪を打ち倒し、新たな人生を歩み始めることになります。

開発

本作は当初、2009年後半にリリース予定でしたが、開発期間の延長のために数回延期されました。最終的に、2012年5月にPlayStation 3版とXbox 360版がリリースされ、その後Windows版、Mac OS X版も発売されました。

開発にあたっては、ロックスター・ゲームスがサンパウロを徹底的に調査し、その街並みや文化、警察組織などをリアルに再現しました。また、シリーズの生みの親であるレメディー・エンターテインメントも開発に協力し、アドバイスを行いました。

評価

『マックス・ペイン3』は、そのアクションやストーリー、テーマが高く評価されました。一方で、前作からのスタイルの変更や直線的なゲームデザインについては批判も見られました。

ゲーム専門誌からは、2012年度のゲーム賞にノミネートされ、様々な賞を受賞しています。売上も好調で、発売初週に約300万本の出荷を記録しました。

多くのレビューで、その映画的な演出や、主人公マックスの葛藤を描いた魅力的なストーリーが称賛されました。一方で、一部の批評家からは、前作からの変化が必ずしも好意的には受け止められませんでした。また、サンパウロの描写については、ブラジルの批評家から、一部のキャラクターのアクセントがおかしいといった批判がありました。

本作は、シリーズファンだけでなく、アクションゲームファンにもおすすめできる作品です。そのスタイリッシュなアクションと、ハードボイルドなストーリーをぜひ体験してみてください。

もう一度検索