マックス・ジ・インペイラー

マックス・ジ・インペイラー：規格外の怪力とカリスマ性

178cm、95kgという巨体と、独特の存在感を放つマックス・ジ・インペイラー。アメリカでキャリアをスタートさせ、ROHやAEWといった団体で経験を積んだ後、2022年に日本へ初上陸を果たした。そのインパクトは絶大で、プロモーションの一環として東京スポーツ社を「襲撃」、冷凍庫から餃子を強奪するなど、規格外の行動で日本のプロレスファンを驚かせた。

彼女の圧倒的な怪力は、試合の中でも際立って現れる。2022年の東京プリンセスカップでは原宿ぽむを相手に勝利。対戦相手を投げ飛ばすパワーは、敵味方を問わず、アジャ・コングとの場外乱闘でも遺憾なく発揮された。東京女子プロレスのリングでも活躍し、2023年にはハイディ・ハウイツァとのタッグでプリンセスタッグベルトを獲得。しかし、「GRAND PRINCESS '23」で山下実優との対戦では敗れ、ベルトを失う結果に終わる。

マックスは、パワーだけでなく、パートナーとの連携にも苦悩する一面を見せる。原宿ぽむとのタッグでは、時に原宿を投げ飛ばすなど、連携に課題を残しながらも、合体技を決めるなど、徐々に息の合った戦いぶりを見せていく。プリンセスタッグ王座戦では、調印式に乱入し調印書を破壊するなど、型破りな行動でタイトルマッチを成立させるほどのカリスマ性を持ち合わせている。しかし、王座奪還には届かず、試合後には号泣する原宿の涙を拭うなど、意外な一面も覗かせた。

2023年7月には、3WAYタッグマッチで再び原宿とタッグを結成。試合中、大量の紙テープを食べてしまうという、彼女らしいパフォーマンスを披露する。アジャ・コングとの再戦も注目を集めたが、試合は惜しくも敗北。しかし、試合後も暴れ回り、スタッフ数名に連行されるという、彼女らしいエンディングを迎える。

そして、2023年10月、東京たま未来メッセ大会では、インターナショナル・プリンセス王者の辰巳リカに挑戦。辰巳の必殺技を幾度も耐え抜き、最後は辰巳をパワーで圧倒して勝利。第11代インターナショナル・プリンセス王者に輝いた。しかし、2024年1月にはSKE48の荒井優希に敗れ、王座から転落。1年前の対戦で奪った髪飾りを荒井に返却するなど、意外な気遣いを見せる場面もあった。

マックス・ジ・インペイラーは、ノンバイナリーであることを公表しており、その個性と怪力は、多くのプロレスファンを魅了し続けている。巨体を活かしたパワフルなファイトスタイルは、まさに彼女独自のもの。常識外れとも言える彼女の行動や発言は、時に戸惑いを覚えさせるかもしれないが、その裏には、プロレスラーとしての揺るぎない信念と、人間味あふれる一面が隠されている。今後も彼女の活躍から目が離せない。

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