マッチョテングマン

日本のロックボーカリスト、シンガーソングライターとして活動するマッチョテングマン（1973年 3月3日 - ）は、東京都武蔵野市出身。埼玉県を拠点に、Himeカンパニーに所属し、音楽のみならず多彩な分野でその才能を発揮しています。

誕生と多角的な活動

東京都武蔵野市桜堤に生まれ育った彼は、「マッチョテングマン」というキャラクターを木彫刻師の松並義孝氏が考案し、松並極（KIWAMU）氏のアレンジを経て誕生しました。松並氏との出会いはFacebookを介し、大阪で開催された新世界100周年イベント「キン肉マンPROJECT」で初めて対面。この交流が、2012年9月の「テングマンproject」始動へと繋がり、同年11月にはKIWAMU氏とのコラボレーションによるキャラクター「マッチョテングマン」が正式に誕生しました。

ミュージシャンとしての顔を持つ一方で、海外のカブトムシやクワガタのブリーダーとしても活動。さらに、フィギュアやキン肉マン消しゴムといったサブカルチャーアイテムの熱心なコレクターとしても知られています。また、2021年からは「カナ・文太」という昆虫キャラクター名義でもブリーダー活動を展開しています。

音楽キャリア

マッチョテングマン氏の音楽キャリアは、1995年にクラブチッタ川崎で開催されたTHE STAR CLUBのイベントでのインディーズデビューに始まります。翌1996年にはロックバンド「VINCENT KILL THE DIXIES」を結成し、タワーレコードの週間インディーズチャートにランクインする成功を収めました。このバンドは、写真家・加納典明氏の息子であり映画監督である加納周典氏のデビュー作『wolf・ish』の主題歌とエンディング曲に起用されるなど、注目を集めました。

その後も、2001年にロックバンド「JEZLOCK」を結成し、自主イベント「JEZFESTA」を開催。2005年にはソロプロジェクトバンド「QUICK KICK LEE」を立ち上げ、「冬のソナタ」のカヴァーなどで話題を呼びました。

2006年は彼のキャリアにおいて重要な転換期となります。アニメソング界のレジェンドである串田アキラ氏と共に「SHAFT」を結成し、ライブ活動や串田氏のベストアルバムへの参加を実現。この「SHAFT」の活動を経て、現在の主要バンドの一つである「DIXIES」を結成しました。また、特撮ソングで著名な宮内タカユキ氏とも共に全国ツアーを展開しています。DIXIESでは、ヴォーカルを務める傍ら、ギター、ベース、サックス、ジャンベなど、多彩な楽器を演奏するマルチプレイヤーとしての一面も見せています。相方であるヨシDIXIESと共に精力的に活動しており、代表曲の一つである「トライアルフィールド」は世界配信されています。

2006年には、日本のホラー映画監督である田川幹太氏とロックバンド「ゼットン&パンドン」を結成。DIXIESと並行して活動しており、2016年にはバンドコンテスト「エマージェンザジャパン」に出場し、結成わずか2ヶ月で渋谷O-EASTでの決勝に進出し5位入賞を果たしました。

楽曲提供とメディア出演

シンガーソングライターとして、マッチョテングマン氏は多くの楽曲提供を手掛けています。特に、全国各地のご当地ヒーローの主題歌を多数制作しており、ローカルヒーローソングのパイオニアとして知られています。これまでに、茨城県の「時空戦士イバライガーR」、広島県の「安芸戦士メープルカイザー」、東京都八王子市・高尾山の「転成合神ゲンキダーJ」などの主題歌を手掛け、それらの楽曲はNHKの番組やTVショーで使用されています。また、プロレスラーの入場曲や企業のイメージソング、さらには玩具ブランドであるタミヤやシー・シー・ピーへのCM楽曲提供なども行っており、その活動範囲は広範です。

音楽活動以外でも、日本の映画監督である田川幹太氏と共に心霊スポット配信シリーズ『ガチシリーズ』、『シン・ガチシリーズ』に出演するなど、メディアでも活躍。多数のプロレスラーとの交流も深く、コラボレーションも行っています。新日本プロレスで人気の衣類ブランド「SOULsports」は彼の活動を全面的にサポートしています。

「トーフ親子」の原作者であるDEVILROBOTSの北井真一郎氏、アニメソング歌手のシスター・マヨ氏と共に、トーフ親子番組『TO-FU POP TV』でMCを務めた経験もあり、スマポアプリゲーム『TO-FUPOP!』ではキャラクターとしても登場しています。怪談師ファンキー・中村氏のYouTube番組『不安奇異アワー』では、初期のオープニング曲提供に加え、「天の声」や動画編集を2024年3月まで担当していました。

自身のYouTubeチャンネル『テングマンチャンネル』、『Tube DIXIES』、そして『mononof7zoochannel』内の番組でも定期的に動画を配信し、ファンとの交流を深めています。

その他の活動

よさこいチーム【重夢逗】への楽曲提供や、チームに参加して多くのよさこい祭りで演舞を披露するなど、意外な一面も持ち合わせています。また、DEVILROBOTSやDEVILMIXとのコラボレーションも積極的に行い、2023年には台湾で開催された「台北國際玩具創作大展」や「POPBOX SHIBUYA」にて、TENGU TO-FUとして自身のソフビフィギュアが発売されました。この年には、関連イベントでMCを務めるなど、フィギュア界隈でも存在感を示しています。

このように、マッチョテングマン氏はロックミュージシャンを核としながらも、サブカルチャー、メディア出演、楽曲提供、ブリーダー、コレクターといった多岐にわたる分野で独自の立ち位置を築き、精力的な活動を続けています。

主な作品（提供・参加含む）

VINCENT KILL THE DIXIES (VKTD)
JEZLOCK
串田アキラBEST～Soul ENGINE～
時空戦士イバライガーR
激烈！爆烈！ラジロック
仁義なき戦い
ローカルヒーロー大作戦
テングマン其ノ一の巻 (DIXIES)
WAKUWAKU動物ランド (Zenton＆Pandon)
英雄道 (DIXIES)
トライアルフィールド (世界配信)
映画『wolf・ish』（主題歌/エンディング曲担当）
『幸&むらさーの月曜から乾杯! 番組』OP.BGM.ED担当
YouTube番組『不安奇異アワー』OP提供

※上記は一部抜粋

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