マッドピエロ

マッドピエロ

「マッドピエロ」（mad pierrot）は、日本の音楽グループYMO（イエロー・マジック・オーケストラ）が1978年に発表した楽曲です。作曲はメンバーの細野晴臣が担当しており、同グループのデビューアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』に収録されています。この曲のタイトルは、ジャン＝リュック・ゴダール監督の映画『気狂いピエロ』に由来しています。

YMOの初期のライブパフォーマンスでは「マッドピエロ」は頻繁に演奏されていましたが、その技術的な難易度の高さから、次第に演奏されることが少なくなりました。特にその独特な音作りとボコーダーの使用が印象的で、聴く人に強烈な印象を与えます。

海外でリリースされたシングルでは、「中国女」のB面としてこの楽曲が収録されており、YMOの音楽を広める重要な役割を果たしました。歌詞については、作詞者が公式にクレジットされておらず、ボコーダーを使用した音声処理により、歌らしく聞こえる音響が特徴です。ベストアルバム『テクノ・バイブル』ではすべての曲がインストゥルメンタルとして扱われており、歌詞が存在しないことが明確にされています。

2005年1月26日には、アルバム『アコースティックYMO』において細野が改めてヴォーカルに参加したバージョンが収録されましたが、こちらの歌詞はオリジナルとは異なる内容となっています。これにより、マッドピエロは時代とともに変化するYMOの音楽スタイルの中で、新たな解釈を持つ楽曲として再評価されています。

収録アルバム

• - YMO『イエロー・マジック・オーケストラ』（1978年）
• - YMO『イエロー・マジック・オーケストラ (US版)』（1979年）
• - YMO『テクノ・バイブル』（1992年）
• - YMO『オーヴァー・シーズ・コレクション』（1995年）

この曲は、当時のテクノミュージックの先駆けとして位置づけられ、今なお多くのファンに愛されています。YMOの音楽における実験性と革新性を象徴する一曲である「マッドピエロ」は、聴く人を飽きさせることなく、鮮烈な印象を与え続けています。

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