マツサカ

株式会社マツサカ：岡山を舞台にしたスーパーマーケットチェーンの軌跡

株式会社マツサカは、かつて岡山県倉敷市に本社を置くスーパーマーケットチェーンとして、地域住民に親しまれていました。シジシージャパンに加盟し、セルフサービス方式の先駆けとして発展を遂げました。

創業から成長へ

創業者の坂田忠衛氏は、県南部でセルフサービスの食品スーパーを展開していた主婦の店で経営ノウハウを習得。1966年、その経験を活かして倉敷市に食品スーパーを開業しました。社名「マツサカ」は、坂田氏の名前の一部「サカ」と、妻の旧姓である「マツ」を組み合わせたものです。

その後、マツサカは積極的に店舗展開を行い、プラザ富井店（1969年）、プラザ船穂店（1971年）、真備プラザ（1975年）など、次々と新店舗をオープンしました。倉敷市内だけでなく、総社市、矢掛町などにも進出し、地域密着型のスーパーとして確固たる地位を築いていきました。1989年には物流センターを稼動開始。さらに、子会社である有限会社元氣一を設立し、事業の拡大を図りました。

店舗形態も多様化し、「チョッパーズ」ブランドを導入した店舗も登場。「プラザ」ブランドのリニューアルや、「フードランド」への業態変更なども行われました。業務用食品スーパーへの転換なども試みられました。1999年にはプラザ総社店、プラザ富井店をリニューアルオープン。2000年にはチョッパーズ新福店をオープンするなど、時代の変化に対応した経営戦略を展開しました。2006年には新たな物流加工センターに移転オープンし、大阪への出店も果たしました。2008年には本社を物流センターに統合移転するなど、積極的な経営改革も進めました。

事業譲渡と新たな展開

2018年5月1日、マツサカは事業を大黒天物産株式会社へ譲渡しました。同時に、社名を「マツサカ株式会社」に変更しました。この事業譲渡は、マツサカにとって新たなスタートを切る転換点となりました。

事業譲渡後も、マツサカは店舗の運営を継続していましたが、2018年の西日本豪雨の影響で真備プラザが被災し、閉店を余儀なくされました。2019年にはプラザ船穂店も閉店。一方で、2022年には真備プラザ跡地に「マツサカディオ真備店」をオープンさせるなど、新たな展開も見せています。

店舗一覧と変遷

マツサカは、多くの店舗を展開していましたが、時代の流れや経営状況の変化に伴い、閉店やリニューアルが繰り返されてきました。プラザ、チョッパーズ、業務用食品スーパーなど、様々な業態の店舗が存在し、それぞれの地域に合わせた展開を行っていました。

主な店舗（開店・閉店情報を含む）

プラザブランド: プラザ富井店、プラザ船穂店、真備プラザ、新倉敷プラザ、矢掛プラザ、プラザ総社店、プラザ久代店、プラザ庄店など（一部閉店）
チョッパーズブランド: チョッパーズ岡南店、チョッパーズ天城店、チョッパーズ新福店、チョッパーズ郷内店など（一部閉店）
業務用食品スーパー: 業務用食品スーパー新倉敷店、業務用食品スーパー金光店など（閉店）
その他: フードランド富井店、元気市場西淀店など

これらの店舗は、地域住民にとって生活に密着した存在であり、その歴史は地域社会の歴史と深く関わっています。

まとめ

株式会社マツサカは、創業から事業譲渡まで、数々の試練と成功を経験したスーパーマーケットチェーンでした。その歴史は、時代の変化に対応しながら地域に根付いた経営努力の証です。現在は、大黒天物産株式会社傘下で新たな展開を模索しており、今後の動向にも注目が集まります。

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