マツダ・MAZDA6

MAZDA6：アテンザからグローバル名へ

2019年以降のマツダ6は、日本国内市場においては2012年から販売されていたアテンザの後継モデルとして位置付けられます。グローバル市場では既にMAZDA6として販売されていたため、日本市場でも車名を統一した形になります。この車名変更は、マツダのブランドイメージ向上戦略の一環として、モデル名ではなくブランド名で選ばれることを目指した取り組みでした。

3代目モデル（GJ系）：進化と改良を続けるMAZDA6

2019年7月のマイナーチェンジでアテンザからMAZDA6に改名された3代目モデルは、パワートレインの充実、先進安全技術の採用、さらにはApple CarPlayやAndroid Autoへの対応など、様々な改良が加えられました。

パワートレインの拡充

従来の2.0Lと2.5Lのガソリンエンジン、2.2Lのディーゼルエンジンに加え、2.5Lガソリンターボエンジンが追加され、よりパワフルな走りを実現しました。また、一部グレードでは、ブレーキサイズの大径化やローギアード化による走行性能の向上も図られています。

安全性と快適性の向上

改良版G-ベクタリングコントロール(GVC Plus)の標準装備化により、操縦安定性と快適性が向上しました。一部グレードには、IRカットガラスが採用され、車内の快適性を高めています。インフォテインメントシステムも進化し、スマートフォンとの連携機能が強化されました。

特別仕様車の投入

マツダ創立100周年を記念した特別仕様車や、スポーティな「Black Tone Edition」(後に「Sports Appearance」に名称変更）、そして20周年記念の特別仕様車など、様々な限定モデルが発売されました。これらのモデルは、通常モデルにはない特別な装備やデザインが採用され、多くの顧客を魅了しました。

継続的な改良

2020年と2022年にはそれぞれ一部改良が行われ、エンジン性能の向上、運転支援システムの追加、ボディカラーのバリエーション追加などが行われました。これらの改良は、顧客ニーズの変化に対応し、MAZDA6の競争力を維持するために実施されたものです。

販売終了と今後の展望

2024年4月に生産終了、同年9月に販売が終了しました。セダンはMAZDA3セダン、ワゴンはCX-5やCX-60といったSUVが役割を担っていくとされています。ベトナムでの生産は継続され、海外市場での販売は継続される予定です。

MAZDA6の歴史的意義

MAZDA6は、カペラ(Mazda 626)の後継モデルとして誕生し、ミドルサイズセダン・ステーションワゴンとして高い人気を誇りました。車名変更は、マツダのブランド戦略における重要な転換期を示しており、グローバルブランドとしてのマツダの成長を象徴するモデルでもあります。その存在は、マツダの技術力とブランド力の向上に大きく貢献しました。

まとめ

MAZDA6は、改良を重ねながら長く愛されたモデルです。パワートレインの充実、安全・快適装備の進化、そしてブランド戦略における重要な役割を果たした歴史を持つMAZDA6は、マツダの歴史に大きな足跡を残しました。その販売終了は、一つの時代の終わりを告げるものですが、同時に、マツダの新たな挑戦の始まりを示すものとも言えるでしょう。今後のマツダの動向から目が離せません。

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