マティ・アルー

マテオ・ロハス・アルーについて

マテオ・ロハス・アルー（Mateo Rojas Alou）は、1938年12月22日生まれ、2011年11月3日に亡くなったドミニカ共和国出身のプロ野球選手です。彼は主に外野手としてプレーし、兄のフェリペ・アルーや弟のヘスス・アルー、さらに甥のモイゼス・アルーもメジャーリーグで活躍した野球一家の一員です。

プロキャリアのスタート

マテオはサンフランシスコ・ジャイアンツでプロ野球選手としてのキャリアを開始しましたが、初めの数年は主に控え選手として過ごしました。1962年のロサンゼルス・ドジャースとのプレーオフでは、9回表にセーフティバントを決め、チームの逆転勝利を導き、ワールドシリーズ出場を果たしました。この活躍が彼の評価を高めるきっかけとなったのです。

兄弟の共演

1963年には弟のヘススもメジャーに昇格し、アルー兄弟は同じアウトフィールドを守ることができました。この時、スター選手ウィリー・メイズがベンチに入る中での兄弟共演は、兄弟選手が同時にプレーするという稀有な瞬間となりました。この翌年、フェリペはミルウォーキー・ブレーブスに移籍し、兄弟が同じチームで過ごす機会は限られました。

ピッツバーグ・パイレーツへの移籍と首位打者獲得

1966年、アルーはピッツバーグ・パイレーツにトレードされました。彼は名コーチ・ハリー・ウォーカーの指導を受け、劇的に成績が向上します。この年、彼は打率.342を記録し、初の首位打者のタイトルを獲得しました。兄のフェリペも打率2位を記録し、兄弟でのワンツーフィニッシュとなるなど、彼のキャリアの中でも特筆すべき年となったのです。

オークランド・アスレチックス及び日本へ

1972年にオークランド・アスレチックスに移籍したマテオは、同年のワールドシリーズでは全試合先発出場を果たしましたが、1安打の成績に終わるもチームはチャンピオンに輝きました。1974年のシーズン途中には日本の太平洋クラブライオンズに移籍し、ここでもその実力を発揮しました。日本では、小技も巧みでありつつ、力強い打撃も持ち合わせており、3打席連続本塁打を記録するなど、印象的なプレーを数多く見せました。

引退後の活動と死去

1976年には日本を離れ、故郷ドミニカ共和国に戻りました。帰国後はウィンターリーグで監督を務め、多くの若手選手の指導に携わりました。2011年、彼はドミニカ共和国で72歳で亡くなりました。彼のキャリアは、数々の記録やタイトルに裏打ちされたものであり、プロ野球界における優れた選手として記憶されています。

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