マドリカ不動産

『マドリカ不動産』（英題：Madorica Real Estate）は、2018年10月11日にリリースされた、ギフトテンインダストリによるゲームソフトです。この作品は、プレイヤーが不動産会社の新入社員となり、さまざまな物件に潜むオバケを撃退することを目的とした謎解きゲームです。本稿では続編の『マドリカ不動産2 -新物件の間取り謎-』（英題：Madorica Real Estate 2 -The mystery of the new property-）についても触れます。

このゲームでは、プレイヤーは物件内でのヒントや間取り図を手がかりに、様々なパズルを解いていきます。各ステージがスタートする際、プレイヤーは一つの部屋に閉じ込められた状態から開始します。周囲を観察したり、魔法を使うことで進行でき、パズルを解くうちに新たなコマンドが分かります。これを使って魔法を発動させ、敵であるオバケを撃退することでステージをクリアします。

ゲーム内には、例えば、部屋を移動するための移動魔法や、障害物を透視する透視魔法、暗い場所を照らす通電魔法など、さまざまな魔法が登場します。また、物件の間取りはゲーム内に表示されるほか、公式から提供されているPDFフォーマットの間取り図を印刷してメモを取ることも可能です。さらに、iOSおよびAndroid用の補助アプリ『Madorica Paper』を使用して、デジタルにメモをすることもできます。

一部の謎解きでは、紙を切ったり折ったりしながらチャレンジしていく要素も含まれており、プレイヤーには思考力と工夫が求められます。最初にNintendo Switchとして発売された後、Steam版も登場し、その際に謎を解くための方法が少し変更され、コントローラーからキーボードへの操作にシフトしました。

続編である『マドリカ不動産2』では、主人公は新たな物件の支店長として、さらに多くの謎解きに挑むことになります。この作品の謎解き要素は、株式会社グリーンダイスが運営するブランド「タンブルウィード」によって手がけられています。

ギフトテンインダストリは、本作以前には主にアナログのボードゲームを制作しており、海外向けの配送に苦労していました。そんな中で、ゲームブック『シャーロック・ホームズ 10の怪事件』から着想を得て、プレイヤーが紙とペンを使って遊ぶスタイルを模索しました。特に「間取り」というテーマは、アイデアの広がりやすさから採用され、当初は印刷技術を駆使して多重刷りを計画していましたが、技術的な壁からその案は見送られました。

このようにして、『マドリカ不動産』シリーズは、制作側の工夫とプレイヤーの想像力を活かした新しい形の謎解き体験を提供しています。公式サイトからは、ゲームに関するさらなる情報やアップデートが随時発信されています。プレイヤーは、自身の頭脳を駆使して、不動産の間取りを利用したユニークな謎解きに挑戦してみることができます。

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