マミヤ・デジタル・イメージング

マミヤ・デジタル・イメージング株式会社について

マミヤ・デジタル・イメージング株式会社は、かつて存在した日本の光学機器メーカーです。デジタル技術事業やカメラ、デジタルカメラなどの光学機器事業を展開していました。同社は、マミヤ・オーピーから光学機器事業を継承したコスモ・デジタル・イメージングが社名を変更したもので、コスモ・サイエンティフィック・システムの子会社でした。

しかし、マミヤ・オーピーやマミヤ光機とは資本関係はありませんでした。2015年10月9日には、デンマークの光学機器メーカーであるPhase Oneの日本法人、Phase One Japan株式会社に吸収統合され、その歴史に幕を閉じました。

マミヤの光学機器事業の沿革

マミヤの歴史は、創業者である間宮精一が1940年に発売した「マミヤシックス」に始まります。これは、バックフォーカシング方式を採用した6×6cm判のスプリングカメラでした。その後、1949年には16mmフィルムを使用する超小型カメラ「マミヤ16」を開発し、1957年には世界初となるレンズ交換式の6×6cm判二眼レフカメラ「マミヤCシリーズ」を発売しました。1960年代以降も、6×9cm判のプレスカメラ「マミヤプレス」や、6×7cm判一眼レフ「マミヤRB67」、6×4.5cm判一眼レフ「マミヤM645」など、中判カメラを中心に数多くの名機を世に送り出しました。

特に、中判カメラにおいては圧倒的な強さを誇り、プロカメラマンを中心に高い評価を得ていましたが、35mm判カメラに関しては海外では一定の評価を得ていたものの、国内では需要が伸び悩み、レンズマウントの変更が頻繁に行われました。1984年には、主要株主であった大沢商会の事実上の倒産の影響を受け、マミヤ光機も会社更生法に基づく更生手続を開始せざるを得なくなりました。この過程で、35mmフィルムカメラ事業からは撤退し、得意とする中判カメラの製造に特化することとなりました。

1992年10月には、マミヤ光機は釣具機器メーカーのオリムピックに吸収合併され、1993年4月には社名をマミヤ・オーピーに変更しました。しかし、合併後もカメラブランド「Mamiya」は継続されました。デジタルカメラ時代への移行に対応するため、マミヤは「マミヤRZ67プロフェッショナルIID」や「マミヤM645」の自動焦点化モデルを開発し、さらには35mmフルサイズを超える2130万画素の「マミヤZD」も発売しましたが、高価格帯であったことや発売の遅れが課題となりました。

マミヤ・デジタル・イメージングの設立と事業展開

2006年4月、マミヤ・オーピーは光学器械製造部門子会社である「マミヤ株式会社」を含む光学器械関連部門を、コスモ・デジタル・イメージング株式会社へ営業譲渡することを発表しました。同年9月1日には、コスモ・デジタル・イメージング株式会社がマミヤ・デジタル・イメージング株式会社へと商号を変更し、「マミヤ」ブランドおよびすべてのカメラ関連の製造・販売を継承しました。また、アフターサービスに関しても、マミヤ・デジタル・イメージング東京新宿マミヤS.C.からマミヤ・デジタル・イメージング本社営業課へと移管されました。旧マミヤの光学機器関連製品に加えて、2007年からはシュナイダー・クロイツナッハとアルパ・キャパウル&ウェバーの代理店となり、シュナイダー製のレンズやアクセサリー、アルパ製の中判カメラ「アルパ12」とその専用レンズなども取り扱うようになりました。

2007年11月13日には、デンマークの光学機器メーカーであるフェーズワンとデジタル分野で業務提携を締結し、2008年第一四半期には、新型の中判デジタルバックシステムとしてマミヤmシリーズをラインアップに加えるなど、デジタル分野での連携を深めていました。しかし、2011年4月には、マミヤ・デジタル・イメージング株式会社は、フェーズワン、リーフとの3社提携製品であるマミヤ645DFカメラ、DMデジタルバック、AFレンズ群の日本国内販売、サポートをフェーズワン社に移管し、マミヤ・デジタル・イメージングは開発と製造に専念することとなりました。

その後、2015年12月1日には、フェーズワンがマミヤ・デジタル・イメージングの光学事業を買収し、フェーズワン・ジャパン株式会社として再編され、マミヤブランドは歴史に幕を閉じました。

製品

マミヤが製造したカメラは、マミヤシックス、マミヤCシリーズ、マミヤRB67、マミヤM645、マミヤRZ67、マミヤZDなど、数多くの名機があります。中判カメラに強みがあり、特にプロカメラマンに支持されていました。

住所・工場

本社は東京都文京区後楽に、大阪営業所は大阪市西区南堀江に、佐久工場は長野県佐久市原に所在していました。

まとめ

マミヤ・デジタル・イメージングは、中判カメラで世界的に知られた光学機器メーカーでしたが、デジタル化の波の中で、最終的にはPhase Oneに吸収統合されました。その歴史は、日本のカメラ産業の変遷を語る上で重要な一部となっています。

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