マリ自治ソビエト社会主義共和国

マリ自治ソビエト社会主義共和国

マリ自治ソビエト社会主義共和国（マリじちソビエトしゃかいしゅぎきょうわこく、マリ語: Марий Автоном Совет Социализм Республик、ロシア語: Марийская Автономная Советская Социалистическая Республика）は、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国（RSFSR）に存在した自治共和国です。沿ヴォルガ連邦管区に位置し、ヨーロッパ・ロシアの東部に位置していました。首都はヨシュカル・オラでした。

概要

マリASSRは、1936年12月5日にマリ自治州が昇格する形で設立されました。これは、スターリン主義憲法が採択された後のことです。領土面積は23,200平方キロメートルで、1970年代の人口は約739,000人でした。都市人口と農村人口の比率は、およそ458,000人対281,000人でした。マリASSRはその功績を称えられ、1965年にはレーニン勲章、1970年には十月革命勲章、そして1972年には民族友好勲章を授与されています。

歴史

マリASSRは、ソビエト連邦の構成国として、独自の文化や言語を保護・発展させる役割を担っていました。しかし、ソ連崩壊の波はマリASSRにも押し寄せ、1991年以降、マリASSRはマリ・エル共和国として主権を宣言しました。ただし、その後もロシア連邦の一部として現在に至っています。

現在のマリ・エル共和国は、マリASSRの歴史を引き継いでいますが、国際的にはアフリカのマリ共和国と混同されることがあります。そのため、文脈に応じて注意が必要です。

民族構成

マリASSRの人口構成は、複数の民族からなっていました。以下は国勢調査に基づく民族別の人口です。

マリ人 - 約307,000人
ロシア人 - 約335,000人
タタール人 - 約41,000人

このデータからわかるように、マリASSRはマリ人だけでなく、多数のロシア人やタタール人も居住する多民族地域でした。各民族はそれぞれの文化や言語を保持し、共存していました。

現在

現在のマリ・エル共和国は、ロシア連邦の構成共和国として、独自の憲法や政府を持っています。マリ語とロシア語が公用語として使用され、文化・教育分野で保護されています。経済的には農業や林業が主要な産業であり、近年は観光業の振興にも力が入れられています。

関連項目

マリ・エル共和国

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