マーク・アボット

マーク・アボット（Mark Abbott）は、1990年2月20日にニュージーランドのクライストチャーチで生まれたプロフェッショナルラグビーユニオン選手です。彼は主にロック（LO）、すなわちセカンドローのポジションでプレーしており、その恵まれた体格と経験を活かして活躍しています。現在は、日本のラグビーリーグワンに所属する三重ホンダヒートの一員としてプレーしています。

アボット選手のフィジカルは、ロックというポジションに理想的です。身長は197センチメートル、体重は112キログラムと、ラインアウトでのジャンパーやスクラムにおける押し込み役として、チームのセットプレーを支えるための十分なサイズを持っています。また、フィールドプレーにおいても、この体格を生かした力強いボールキャリーや、激しいタックルを繰り出すことが可能です。チームメイトやファンからは「アボッシャン」というニックネームで親しまれています。

彼のラグビーキャリアは、ニュージーランド国内で基礎を築きました。カンタベリー大学でのプレーを経て、国内リーグであるホークスベイで経験を積み、その後、スーパーラグビーに参戦する強豪クラブ、ハリケーンズに所属しました。これらのニュージーランドにおけるキャリアを通じて、アボット選手は世界最高レベルの試合環境で自身の実力を高めていきました。

日本への移籍は2017年のことでした。当時のジャパンラグビートップリーグに所属していたコカ・コーラレッドスパークスに入団し、日本のラグビー界にその足跡を記し始めます。同年8月20日に行われた宗像サニックスブルースとのトップリーグ開幕戦では、途中出場ながらも日本の公式戦デビューを果たし、日本でのキャリアをスタートさせました。

日本でのパフォーマンスが評価され、2018年12月には、スーパーラグビーに参加していた日本のチーム、サンウルブズの2019年シーズンに向けたスコッドに選出されました。これは、彼にとってスーパーラグビーという国際舞台でのプレー機会を意味し、さらなる成長への重要なステップとなりました。サンウルブズでの経験は、世界のトップレベルの選手たちとの対戦を通じて、彼のスキルとゲーム理解度を深めたことでしょう。

その後、アボット選手は日本国内で複数のチームを経験します。2019年には、過去に対戦経験のある宗像サニックスブルースへ移籍し、チームのフォワード陣を牽引する存在となりました。続いて、2021年には、ジャパンラグビートップリーグからリーグワンへと移行する時期に、強豪として知られるパナソニック ワイルドナイツ（現在の埼玉パナソニックワイルドナイツ）に加入しました。ここでは、ハイレベルなチーム環境の中で、自身のプレースタイルをさらに洗練させていきました。

そして、2024年6月、マーク・アボット選手は新たな所属先として三重ホンダヒートに入団しました。ラグビーリーグワンの舞台で、経験豊富なロックとして、チームのラインアウトやスクラムといった重要なセットプレーを支える役割が期待されています。また、フィールドプレーにおいても、そのパワフルなランや堅実なタックルでチームに貢献することが見込まれます。

ニュージーランドで培った強靭なフィジカルと高いプレー精度、そして日本国内での豊富な経験を持つアボット選手は、三重ホンダヒートにとって貴重な戦力となるでしょう。新しいチームで彼がどのような活躍を見せるのか、今後のパフォーマンスに注目が集まります。

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