マーヘル・アル＝アサド

マーヘル・アル＝アサドについて

マーヘル・アル＝アサド（アラビア語: ماهر الأسد、1967年12月8日生まれ）は、シリアの著名な軍人であり政治家です。彼は、前シリア大統領ハーフィズ・アル＝アサドの三男として誕生しました。なお、マーヘルの兄弟の中には、同じく知られているマジドがいますが、マジドは病弱であったため、政治的な活動には参加せず、2009年頃に亡くなったとされています。マーヘルの実兄であるバッシャール・アル＝アサドは、現在のシリア大統領です。また、マーヘルはイスラーム教のアラウィー派に属しています。

経歴

マーヘル・アル＝アサドは、主に職業軍人としてのキャリアを持ちます。現在は、共和国防衛隊や秘密警察との連携を持つ治安部隊の重要な部隊である第4機甲師団の部隊長を務めています。彼の軍人としての経歴は、歴代大統領の時代には欠かせないものでした。

ハーフィズ・アル＝アサドの時代、1994年に長男のバースィルが急死した際、後継者としてマーヘルに期待を寄せる声が上がりました。それまで政治や軍事への関与がほとんどなかった次男のバッシャールよりも、職業軍人であるマーヘルが後継者として選ばれる可能性が高いと見られました。しかし、性格面での粗野さが影響し、穏健でより政権に適したバッシャールが後継者として浮上する結果となりました。

シリア内戦における役割

シリア内戦が勃発すると、マーヘルは当初のデモに対して武力での鎮圧を主導しました。彼は、政府の防衛機関ではなく、軍部隊や治安機関においても大きな影響力を持っており、政権内では実質的にナンバー2とみなされています。とはいえ、彼は政府閣僚としての職は持たず、バース党内での役職の詳細も不明ではありますが、その影響力は非常に大きいとされています。

結論

マーヘル・アル＝アサドは、シリアの政治と軍事において重要な役割を果たしている人物です。彼の職業軍人としての立場と、バッシャール大統領との関係が、今後のシリアの情勢にどのような影響を及ぼしていくのか、注目が集まります。

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