『ミエルヒ』は、
2009年12月19日に
北海道テレビ放送(HTB)で特別ドラマとして放送された作品で、
テレビ朝日系列を含む他の局でも放送されました。本作の主演は
安田顕が務め、
北海道江別市の石狩川を舞台にした物語が展開されます。特徴的な点は、
テレビドラマとして初めて「RED-ONE」を使用し、35mmのシネマレンズで撮影されたことです。この技術により、映画と同等の24コマ1秒、さらに高精度の4K画質で映像が制作されました。
2009年の
HTBスペシャルドラマとして放送されたこの作品は、国内外で数々の賞を受賞しています。
製作陣には、2008年に放送された『歓喜の歌』でも
安田顕が出演し、さらにHTBの
バラエティ番組『
水曜どうでしょう』での
ディレクターなどが全体の制作に関わっています。友情出演として、
江別市出身かつ『
水曜どうでしょう』のレギュラーである
大泉洋が出演しています。
あらすじ
物語は、父や故郷に対して反感を抱き、実家を離れて戦地に赴く報道
カメラマン、永島剛の人生を描いています。剛は、
カメラマンとしての自分を見失い、10年ぶりに帰郷することになります。帰郷後、漁師をしている父・幸介や町の同級生と再会します。この再会が、剛にとって自身の未来を見つめ直すきっかけとなるのです。しかし、父との関係が少しずつ改善されていく中、父の漁師仲間が行方不明になるという不幸が訪れます。家族との絆や故郷への思いが、剛にどのような影響を与えていくのかが本作の大きなテーマとなっています。
主なキャスト
スタッフ
脚本は青木豪が担当し、演出は藤村忠寿が務めました。音楽には
本間昭光が手がけ、主題歌はコザック前田の「時代」が使われています。その他、多くのスタッフが協力して制作され、音響、撮影、照明、絵画など多岐にわたる分野での専門家が参加しています。
受賞歴
本作は、さまざまな受賞歴を持ちます。第36回放送文化基金賞の
テレビドラマ番組部門での賞をはじめ、さまざまな国内外の賞を受賞するなど、そのクオリティの高さが評価されました。また、東京ドラマアウォード2010でもローカルドラマ賞を受賞しています。
『ミエルヒ』は、故郷を離れた若者が自身の過去と向き合い、家族との関係を再び築いていく過程を描いた感動的なドラマです。映像技術の高さと、キャスト陣の素晴らしい演技が相まって、多くの視聴者の心に響く作品となっています。