ミシシッピ (蒸気フリゲート)

初代ミシシッピ号（USS Mississippi）

初代ミシシッピ号は、米国海軍に所属する蒸気外輪フリゲート艦であり、その名はアメリカ合衆国を代表する河川であるミシシッピ川に由来しています。艦船は1841年にフィラデルフィア海軍工廠で起工し、マシュー・ペリー代将の監督の下、同年に就役しました。本艦は、ペリー代将が1853年に日本に派遣した艦隊の一員として知られており、いわゆる「黒船」として日本の開国を促進するための重要な役割を果たしました。

艦歴

米墨戦争

ミシシッピ号は就役後、数年間は米国本国艦隊に配属されました。この時期、艦は「蒸気海軍」の設立を目指した実験を遂行し、1845年にはペリー代将の旗艦として西インド艦隊で活躍しました。特に米墨戦争において、ミシシッピはアルバラード、タンピコ、パヌーコ、ラグナ・デ・テルミノスに対する遠征に参加し、全て成功させました。これにより、メキシコ沿岸に対する米国の影響力が強化され、商業活動や軍需物資の供給が円滑になりました。1847年、ミシシッピはノーフォークに寄港し修理された後、ペリーを乗せてベラクルスに到着し包囲戦に参加。陸軍と協力して砲撃を行った結果、メキシコ軍は降伏しました。

日本開国任務

1849年から1851年にかけては地中海での任務に従事し、この期間中にハンガリーの革命家コシュート・ラヨシュを援助しました。その後、ペリーの日本訪問艦隊の旗艦としての任務に戻ることになります。この艦隊は1852年11月にハンプトン・ローズを出発し、様々な港を経由して1853年には日本の浦賀に到着しました。ペリーは日本開国の任務を開始し、大統領からの親書を幕府に提出しました。その後、再度浦賀に到達し、日米和親条約や下田条約の締結に貢献しました。1855年にはニューヨークに戻り、以降も極東の米国貿易支援に従事しました。

南北戦争

南北戦争勃発後、ミシシッピ号は海上封鎖任務に配属され、海外からの補給物資を遮断する任務を遂行しました。1862年4月、ニューオーリンズを攻撃する計画に参加し、さらなるがけ崩れを受けて市を占拠することに成功しました。1863年、ミシシッピはハドソン港に向かうよう命令されますが、航行中に座礁し、敵の攻撃にさらされます。最終的に艦は自らに火を放つことで沈没し、64名が死亡、224名が他の艦によって救助されました。

関連項目

• - コレラ: 1858年に長崎に寄港した際、同艦上の患者から広がり、28万人の死者が出る大流行を引き起こしました。

このように、初代ミシシッピ号はアメリカ海軍の歴史の中で多くの重要な役割を担った艦船であり、特に日本開国の試みではその名を広めました。

もう一度検索