ミスヤマト

ミスヤマト：競走馬から名繁殖牝馬へ

1954年生まれのミスヤマトは、競走馬としては平凡な成績に終わりました。1957年3月21日、阪神競馬場でのデビュー戦（4歳未出走未受賞戦）では8着という結果に終わり、その後は競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。しかし、彼女の人生はここで終わらなかったのです。

引退後、ミスヤマトはブラックターキンという名で繁殖牝馬として新たな道を歩み始めます。その繁殖成績は、日本の競馬史に燦然と輝くものとなりました。

華麗なる母系：重賞ウイナーを次々と輩出

ブラックターキンは、数々の優秀な競走馬を産み落としました。中でも特に有名なのが、1969年の優駿[[牝馬]]（オークス）を制したシャダイターキンです。この勝利により、ブラックターキンはクラシックホースの母という栄誉を手にしました。さらに、その子供であるタイシュウは1966年にきさらぎ賞を制覇しています。母として、娘として、その才能は存分に発揮されました。

ブラックターキンは、11頭の産駒を残し、1975年10月にその生涯を終えました。しかし、彼女の血統はその後も輝きを放ち続けます。シャダイターキンの孫にあたるレッツゴーターキンは、1992年に天皇賞（秋）を制覇し、一族で初めて古馬GI競走を勝利しました。さらに、シャダイターキンの妹、シャダイウイングの子孫であるカレンチャンは、2011年にスプリンターズステークスを制しました。

名門フリゼット系：世界に羽ばたく血統

ミスヤマトの血統は名門フリゼット系に属しており、その近親には数々の活躍馬が名を連ねています。ハクチカツ（日本短波賞）、ボールドリック（2000ギニーステークス、チャンピオンステークス）、ヴェイグランシー（CCAオークスなど）、ナタシュカ（アラバマステークスなど）など、海外の重賞競走でも活躍した馬々が含まれています。

結論：競走馬としての成功とは異なる形での偉業

ミスヤマトは、競走馬としては目立った成績を残せませんでしたが、繁殖牝馬としての功績は計り知れません。彼女の血統からは、数々の重賞勝ち馬、さらにはGIホースまで輩出され、日本競馬に多大な貢献を果たしました。競走馬としての成功とは異なる形ではありますが、彼女は間違いなく、競馬史に名を刻む偉大な牝馬と言えるでしょう。その血統は今もなお、日本の競馬界に大きな影響を与え続けています。ブラックターキン、シャダイターキン、レッツゴーターキン、カレンチャンといった名馬たちの系譜は、ミスヤマトという名の競走馬、そして名繁殖牝馬の偉大さを物語っています。

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