ミチェル・アブレイユ

ミチェル・アブレイユ・マルティネス



ミチェル・アブレイユ・マルティネス(1979年1月2日生まれ)は、キューバのマタンサス州で生まれた元プロ野球選手です。内野手として活躍し、右投右打のスタイルが特徴です。愛称として「アブちゃん」や「あぶさん」と呼ばれることもあります。

経歴



キューバ時代と亡命


アブレイユは1994年から2002年にかけて、キューバ国内リーグのセリエ・ナシオナル・デ・ベイスボルに所属するココドゥリロス・デ・マタンサスでプレーしました。最終年には自身最高の打率.356を記録し、本塁打23本、打点82を挙げ、その年の本塁打王とMVPに輝きました。通算成績としては、打率.315、本塁打115本、打点432という素晴らしい記録を残しています。また、1999年にはキューバ代表として日本に訪れ、ボルチモア・オリオールズとの親善試合に選ばれるも、出場はしませんでした。2004年にはボートを使ってキューバから亡命し、メキシコで数ヶ月過ごしましたが、その後コスタリカへ渡り、引き続き野球の道を追求することとなります。

MLBとマイナーリーグの道


2005年にはボストン・レッドソックスと契約を結ぶも、年齢の偽情報が発覚し急遽契約が無効となります。続いてニューヨーク・メッツとマイナー契約を結び、AA級ビンガムトンで首位打者となる活躍を見せますが、2007年から2008年にかけては仕事のビザの都合からプレー機会を失います。2009年にはAAA級バッファローでプレーしましたが、怪我に苦しむなど不運が続きました。

メキシカンリーグでの活躍


2010年から2011年にはメキシカンリーグのタバスコ・キャトルメンでプレーし、特に2011年には素晴らしい成績を収めます。その後モンテレイ・サルタンズに移籍し、2012年には打率.371、本塁打29本、打点106を記録し、本塁打王と打点王の二冠を達成、MVPも獲得しました。

日本ハムへの移籍


2013年には日本プロ野球、北海道日本ハムファイターズに入団し、初出場から本塁打王に輝くなど見事なデビューを果たしました。しかし、2014年にはケガの影響で期待された活躍ができず、シーズン途中で登録を抹消されました。その後、日本ハムでのキャリアを終え、現役引退をします。

引退後の活動


引退後は、トロント・ブルージェイズの傘下で打撃コーチを務めるなど、育成の現場にも関与しました。

選手としての特徴


アブレイユは豪快な長打力を持ち、特にメキシカンリーグでの成績は衝撃的でした。選球眼も優れており、出塁率を高める能力に長けています。練習に取り組む姿勢も真面目で、新しい環境への適応を図る努力を惜しまない選手でした。

人物


彼は野球用具をキューバに寄贈する活動を行い、仲間からの賛同を得て多くの支援を受けました。特に、日本での生活を通じて得た友人や経験は彼の人生において大きな意味を持っています。好きな食べ物にはバナナやエビの天ぷら、白いご飯があり、日本の文化にも適応したようです。

成績概要


アブレイユはキューバで通算8シーズン間で打率.315を記録し、NPBでは本塁打王とベストナインに選出されるなど、その実績は語り継がれるものとなっています。

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